原崎勇次 医者いらずシリーズ 「ガンコな慢性病も自力で治せる」
支 配 器 官 | 交 感 神 経 系 | 副 交 感 神 経 系 |
心 臓
血 管
血 圧
冠 状 血 管
気 管 支
体 温
瞳 孔
胃 運 動
分 泌
腸 運 動
膀 胱
皮 膚
腺 分 泌
膵 分 泌
副 腎 分 泌
甲 状 腺 分 泌
一般物質代謝
全 般 的 に
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心拍動強盛
血管収縮
上昇
血管拡張
拡張
上昇
散大
抑制
抑制
抑制
収縮筋の弛緩
(尿蓄積)
括約筋の緊張
湿潤
低下
低下
アドレナリン生成増加
促進
亢進
活動的
|
心拍動減弱
血管拡張
低下
血管収縮
収縮
下降
縮小
亢進
亢進
亢進
収縮筋の緊張
(尿排出)
括約筋の弛緩
———
増加
増加
アドレナリン排出亢進
抑制
減退
休息的
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項 目 | 陽 性 | 陰 性 |
①目
②目尻
③両目間隔
④眉毛
⑤鼻
⑥耳
⑦顔
⑧あご
⑨口
⑩ハゲ方
⑪手の指
⑫爪の形
⑬足の長さ
⑭歩き方
⑮脚型
⑯足の大きさ
|
細い、小さい
下がっている(たれ目)
離れている
太く長い
丸い、低い、大きくどっしりしている
大きく肉厚、頭にはりついている
丸いか角型、体に比べて大きい
張っている
小さい
頭頂からハゲる
太い、短い
丸っこい
慎重に比べて短い
内股で歩く
O脚
小さい
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ぱっちりと丸い、大きい
上がっている
くっついている
薄く短い
高い、長い、小さく薄い
小さく薄い、横に張っている
細長いか逆三角形、体に比べて小さい
ほっそりしている
全体に大きい
額から上のほうへハゲる
細い、長い
細長い
慎重に比べて長い
外股で歩く
X脚
大きい
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項 目 | 陽 性 | 陰 性 |
①腹部
②筋肉
③体型
④顔色
⑤抜髪
⑥声
⑦笑い
⑧爪
⑨体温
⑩足腰
⑪ほてり
⑫だるさ
⑬血
⑭血圧
⑮大便
⑯体毛
⑰舌の色
⑱脚腰の力
⑲腹筋
⑳腹力
㉑内臓下垂
㉒柔軟体操
㉓病気
㉔病質
㉕睡眠時間
㉖眠気
㉗寝方
㉘寝起き
㉙汗
㉚肩こり
㉛頭痛
㉜頭のさえ
㉝ケガ
㉞追突
㉟しびれ
㊱立ちくらみ
㊲姿勢
㊳風呂
㊴字
㊵アルコール
㊶酒の好み
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胃部が出っ張っている
弾力があってかたい
がっちりしていて筋肉の締まったずんぐり型
赤味が強いか、赤黒い
髪の毛はあまり抜けない
太く低い
大声で笑う
横じまがある、内側(下)に曲がっている
高め
温かい
体がほてる
体がだるくない
血の気が多い
高血圧
かたい、太い
濃い
褐色か黒っぽくなる
強い
強い
腹に力が入る
ない
体がかたい
病気をあまりしない
急性病にかかりやすい
短い
夜眠れない
夜中に布団より上に乗り出すか、蹴とばす
朝早く起きる
汗かき(多汗症)
右肩がこる
後頭部
頭がさえている
足・腰にケガをする
自動車事故で追突する
首、肩、背中、腰が張る
めまい、立ちくらみがない
背筋が伸びている
好きで入浴後体調がよい
大きな字を書く
ガブガブ飲む
ビールや洋酒が好き
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下腹部が出っ張っている
柔らかくぶよぶよ
ぶよぶよ太っているかやせて背が高い
白っぽいか、青白い
髪の毛が抜ける
弱々しく高い
ニタニタ笑う
強い縦じまがある、外側(上)に反っている
低め
冷える
体が冷える
体がだるい
貧血型
低血圧
細い、柔らかい
薄い
白くなる
弱い
弱い
腹に力が入らない
あり(胃下垂)
体が柔らかい
病気や体の不調を訴えやすい
慢性病にかかりやすい
長い
一日中眠くなる
夜中に布団の中にもぐる
朝寝坊
汗をあまりかかない
左肩がこる
前頭部
頭がボヤーとする
顔・胸にケガをする
追突される
手足がしびれる
めまい、立ちくらみする
前屈姿勢
入浴後くたびれる
小さな字を書く
飲めない
日本酒が好き
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陽 性 | 陰 性 |
①陽気
②明朗闊達
③如才ない
④活動的、じっとしているのがいやで動きたくなる
⑤動作が早い
⑥頑固強情
⑦感情的
⑧決断が早い
⑨軽率
⑩積極的で楽観的
⑪小事にこだわらない
⑫豪放磊落
⑬気が短い(せっかち)
⑭ねばりがない
⑮あきらめがよい
⑯イライラして怒りっぽい
⑰物質に執着する
⑱物事をすぐ忘れる
⑲本や勉強がきらい
⑳おしゃべり
㉑聞き下手
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陰気
陰険
愛想がよくない
物静かで、あまり動かない
動作がのろい
おだやかでやさしい
理知的
決断が遅い
慎重
消極的で心配性、悲観的
ちょっとしたことでくよくよする
繊細でデリケート
気が長い
根気が強い
執念深い
落ち着いていて怒らない
思想にこだわる
ねちねちと昔のことをよく覚えている
本をよく読む、勉強が好き
無口でおとなしい
聞き上手
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強アルカリ性 | ひじき、こんぶ、わかめ、醸造酢、梅干し、日本茶 |
中アルカリ性 | ニンニク、大豆、いんげん豆、じゃがいも、枝豆、こんにゃく、しいたけ、しょうが、ホウレン草、トマト、魚の全体食、カレー粉、こしょう、干しブドウ、みかん、りんご |
弱アルカリ性 | 小豆、豆腐、さやえんどう、玄米、玄麦、玄麦パン、そば粉、ニンジン、ごぼう、さつまいも、やまいも、竹の子、大根、たくあん、かぶ、きゅうり、菜漬、かぼちゃ、京菜、小松菜、キャベツ、玉ねぎ、レタス、なす、サトイモ、セロリー、カリフラワー、貝類、卵白、脱脂乳、人乳、サラダ油、わさび、ハチミツ、みそ、しょう油、片栗粉、栗、生ブドウ、レモン、もも、あんず、サクランボ、牡蠣、なし、ぶどう酒 |
弱酸性 | ソラマメ、クルミ、落花生、精白小麦、マカロニ、スパゲッティ、そば、うどん、さけ、サケ、たい、うなぎ、どじょう、たこ、いか、ます、ひらめ、かれい、たら、にしん、こい、いわし、えび、チーズ、加工乳、ラード、ビール、ゴマせんべい |
中酸性 | 精白大麦、白米、白パン、まぐろ、さば、数の子、練製品、レバー、バター、酒かす、コーヒー、ココア、日本酒、ウィスキー、ブランデー、ビスケット、ケーキ |
強酸性 | 卵黄、ウサギ肉、鶏肉、ハム、ソーセージ、羊肉、豚肉、牛肉、白砂糖、ジュース、コーラ、タバコ、甘い菓子、アイスクリーム、チョコレート、あめ、カステラ |
強陰性 | みょうが、白砂糖、わさび、こしょう、とうがらし、バナナ、パイナップル、メロン、コーラ、ジュース、サイダー、ウィスキー水割、コーヒー、チョコレート、甘い和菓子 |
中陰性 | ジャガイモ、生シイタケ、ピーマン、キュウリ、ナス、しょうが、青汁、ヨーグルト、牛乳、醸造酢、黒砂糖、ハチミツ、柿、ブドウ、ミカン、イチゴ、りんご、ブランデー、ビール、ワイン、日本酒、ビスケット |
弱陰性 | 精白米・麦、枝豆、ラッキョウ、豆腐、大豆、うずら豆、ソラマメ、うどん、トウモロコシ、キャベツ、干ししいたけ、竹の子、サトイモ、サツマイモ、パセリ、ホウレンソウ、京菜、かまぼこ、ちくわ、つみれ、ハブ茶、紅茶、緑茶 |
弱陽性 |
もち、キビ、小豆、玄米、玄麦、あわ、ひえ、そば、ネギ、玉ねぎ、かぼちゃ、れんこん、ニンジン、ゴボウ、牡蠣、しじみ、あさり、はまぐり、わかめ、海苔、くず湯、番茶、塩せんべい
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中陽性 | ゴマ、がんもどき、油揚げ、ライ麦、落花生、浜納豆、ニンニク、ヒジキ、昆布、イカ、タコ、エビ、コイ、マス、タイ、ウニ、ヒラメ、ウナギ、サケ、チーズ、紅花油、コーン油、大豆油、たくあん、古漬物、梅干し |
強陽性 | 塩辛、サバ、ブリ、マグロ、クジラ、バター、ソーセージ、ハム、鶏肉、卵、マトン、豚肉、牛肉、みそ、しょう油、菜種油、ゴマ油、塩 |
風邪
肺結核
百日咳
喘息
咳
咳痰
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生ネギ、にら、山椒
ゴマとトマト、生ネギ、生レンコン、ニンニク
カボチャの種
玄米、生レンコン、コンフリー
生レンコン、銀杏、笹、ふきのうとうの味噌煮、カボチャ、こんにゃく、
クルミ、山椒
ふきのとうの味噌煮、銀杏、黒豆、カボチャの種、へちま水、ニンニク
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胃・十二指腸潰瘍
胃腸病一般
盲腸炎
下痢
便秘
痔
消化促進
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ハト麦、生はこべ
ニラ、茶、梅干し、りんごの皮、げんしょうこ、くず粉、大根、玉ねぎ
玄米、ふき、竹の子、小豆、コンニャク、イチジク、山椒、ハチミツ、ひじき、
大根、ハブ茶
イチジク
シイタケ、大根、山芋、トマト、玉ねぎ、いちじく
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肝臓病
胆石
心臓・血管病
高血圧症
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ハト麦
酢、生レンコン、シイタケ
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動脈硬化症
低血圧症
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大豆、味噌、酢、そば、落花生、シイタケ
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神経衰弱
頭痛
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しそ、なつめ
茶、山椒
カボチャ、生玉ねぎ、ニンニク、ハチミツ、生ネギ
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婦人病一般 | ゴマ、よもぎ、黒豆 |
シミ
イボ
ジンマシン
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ハト麦
ハト麦
玉ねぎ、コンフリー、コンニャク
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腎臓病 | スイカ、柿、コンニャク、アスパラガス、黒豆、小豆、とうもろこし、きゅうり |
神経痛
痛風、リウマチ
肩こり
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玄米、ハト麦、そば、よもぎ、酢
ハト麦、ほうれん草
酢
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咽喉炎
耳鳴り
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かぼちゃ
くるみ
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ガン
糖尿病
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ハト麦、玄米、しいたけ、アスパラガス、人参汁、にんにく、魚の卵、貝類
かぼちゃ、玄米、玄麦、ハブ茶、海藻
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腎臓は人体の基礎活力を出したり貯蔵する臓器である。また右の腎臓は生殖力と関係がある。
腎臓の機能が低下すると、動作がぎこちなくなり、円滑を欠いたりする。また記憶の混濁や忘却などの病状が出る。さらに悪くなると、体がダランとして緊張を失い、昼間でも寝ていたいほどだるくなる。脳の発育不全も腎臓の機能低下である。
年をとって腎臓の機能が低下すると、歯が早く脱落したり、難聴や耳鳴りの原因となる。
変形性膝関節症や変形性脊椎症などで、骨からカルシウムが抜けて膝や腰に痛みが出るのは、腎臓の機能低下のために、カルシウムが吸収されて骨に沈着することが阻害されるからである。
腎臓の機能が低下すると、内分泌失調になるし、自律神経失調症とも関係がでてくる。
腎臓の機能が低下すると、体内の余分な水分が排泄されないから、むくみが生じ、これは皮下に溜まるばかりでなく、肺や気管などにも溜まり、喘息やアレルギー性鼻炎の原因となる。
また腎臓は、生命力と深い関係があり、自己免疫疾患(強皮症など)、慢性関節リウマチなどとも関係がある。
「原崎式健康要語録」 腎臓の機能が低下すると、動作がぎこちなくなり、記憶の混濁や忘却などの病状が出る。
急性は、はじめ38度以上の熱が出て、血圧が高くなり尿の量が減り、尿の色が濃くなって、濁って、ときには血を交えて赤味を帯びる。
同時に尿が出ない分だけ体内に水分が残り、顔や手足がムクんでくる。
慢性になると、尿は減らず、あるいはかえって少し増して、ことに夜、たびたび小便に行くようになることがある。このときでも、尿中の悪い成分だけは十分に出ず血の中に残るのであり、これはかえって質(たち)が悪い。顔色も悪くなる。視力が衰えてくるのは尿毒症の前兆である。
また、うつ伏せに寝て、両手を肩の下に半分入れ肘を曲げたまま頭とヘソから上の上体を起こし、腎臓を刺激し、抵抗が大きいときは腎臓機能が低下している証拠である。
腎臓病は尿中に蛋白が出るという症状が出る。だれにでもできる検査方法として、尿の試験紙ウロペーパー(蛋白、血尿、PH、ブドウ糖の検出)が薬局で売られている。
尿の色が濃茶色になり、トイレにたびたび行っても、出る量が少なくなる。重症になると、血尿の色が赤い肉汁のようになる。この色が薄くなってくれば快方に近づいたことになる。
重くなっても熱や痛みや苦痛を感じない。
東洋医学では、「志は腎(副腎)に宿る」といい、副腎は腎系のひとつとして同系の腎臓と深い関係にあり、また「腎臓が悪いと不安感が強くなる」といわれるように腎臓も胃や肝臓と同様に、精神的なことと密接に関係している。
したがって精神的なストレスもまた腎臓病の重要な原因となるわけだ。
腎臓病患者には飲食がデタラメな人が多い。腎臓は肝臓や腸とともに代表的なアルカリ臓器であるから、酸性食品によっておかされやすい。また腎臓も肝臓ともに人体の化学工場であるから、合成食品添加物・加工残留薬品・残留農薬・残留肥料などの合成化学薬品の悪影響を敏感に受ける。
腎臓病にも陰性と陽性の二つのタイプがあり、同じ酸性食品でも、白砂糖や白米・白パンのような陰性食品の過食からなった場合と、肉類や塩分のような陽性食品の過剰からなった場合とがある。
八年間も人工透析をして小便の全く出ない腎臓病患者に、好きな食物を聞いたところ、野菜が嫌いでハムが好物だと答えた。
実は、ハムには次のような食品添加物が使われている。発色剤として亜硝酸ナトリウム、結着剤としてポリリン酸ナトリウム、保存料としてソルビン酸、そのほか合成着色料、合成化学調味料などである。
亜硝酸ナトリウムは動物性蛋白質から発生するアミン類と直接反応して、効力な発ガン剤であるニトロソアミンになることが知られている。この反応は0℃でも進行するがPHともたいへん関係があり、とくに血液が酸毒化状態(アチトージス)では急速に進行するものと考えられている。そのほか、メトヘモグロビン血症を起こし、呼吸障害、悪心、嘔吐、発汗、チアノーゼ、消化器障害などの毒性が知られている。
またポリリン酸ナトリウムはカルシウムの泥棒で、血液中のカルシウムだけでなく骨をも溶かし出し、アチドージスになる。
こんなものを毎日のように食べていたのでは、腎臓が悪くならないほうが不思議である。
腎臓は内臓の中でもっとも下垂しやすい臓器である。胃下垂の人は、胃よりもずっと早期に腎臓が下がっている。内臓下垂については後で述べるように猫背で腰と腹の力が抜けた体型になっている。その原因は運動不足と神経の疲労である。
腎臓病の人も運動不足で腰と腹の力の抜けた人が圧倒的に多い。
また、骨盤の左右の高さに差ができると、一般に、骨盤の高い側の腎臓が悪くなる。
腎臓が位置異常を起こし、圧迫されて、血行が悪くなるからである。
昔から「肝腎かなめ」といわれるように、肝臓と腎臓はきわめて重要で、眼・心臓・耳・鼻をはじめ多くの器官の故障の原因となっている。一般に腎臓病は肝臓病よりも治りにくく、人工透析患者は現代医学はもちろん、あらゆる医療法でも不治とみられている。
まず、精神的安定を得るために、調息集中法を毎日、朝、夜30分以上は行いたい。また精神不安をなくすために、正しい宗教を持つことも必要であろう。
第二に、飲食がデタラメな人が多いから、それを厳重に管理する必要がある。献立の例として、陰性の腎臓病患者には、主食は小豆(あずき)入り玄米にゴマ塩をかけ、副食として、ごぼう、れんこん、人参などの根菜にひじき、こんぶ、わかめなどの海藻、納豆、鉄火みそなどの陽性食品。塩分はおいしく感ずる程度には使った方がよい。陰性の人が塩分を制限すると、かえってだるくなり、便秘しやすくなる。
陽性の腎臓病患者は、水を多めにした小豆入り玄米に、副食として、しいたけ、ほうれん草、春菊、豆腐、もやしサラダなどの陰性食品をとり、塩分はなるべく控える。
合成食品添加物・加工食品を徹底的に避けるように努力する。
また白砂糖、肉類などの強陰性、強陽性で勝つ強酸性食品を食べないこと。飲物についても同様である。
補助健康食品として”ハイレーベン”(83ページ:「肝臓病の人は大食いで体の右側が縮んでいる」参照)をとっていただきたい。
第三に力学的ひずみ修正体操を行って、体のひずみをとり、腎臓の位置異常を正し、腎臓への圧迫を取り除き、血行をよくする。
また、腎臓病の人は運動不足の人が多いので、前に述べた内臓強化体操、前で述べた内臓下垂体操を是非やっていただきたい。
腎臓病を治す医薬品はない。ムクミをとる医薬品しかない。
ところが、民間療法として「カタツムリの粉末」(エスカルゴ)がある。つぎに、これで80歳の老人が人工透析から脱却したという世界的歴史的事実を述べよう。
西山栄一さん(当時80歳)は、昭和53年春、K大学病院で”腎不全”と診断され、それ以来、人工透析治療を続けてきた。ところが、同病患者の一割が他界していったのを見て、現在の医療に疑問をもった。
そこで、多くの漢方医療や民間療法を調べたところ、昭和51年1月および5月号の『主婦の友』生活シリーズ誌上で、人間医学社会長大浦孝秋氏(故人)の「カタツムリの薬効」の論文に出会った。また昭和56年11月号、12月号の人間医学誌の「カタツムリは万病に効く」を読むに及んで光明を見出し、担当医師の大学病院の助教授に相談したところが、言下に却下された。
そこで自分の体で試してみるしか方法がないと考え、目標を一年として、昭和58年6月から、人間医学社(大阪市北区芝田1丁目1-25)より毎月10個ずつ「カタツムリ粉末」(エスカルゴ)を送ってもらい、小麦胚芽と併用して服用した。同時に卵油(レシチン)も朝夕併用した。90日を経過したころには不思議に全身より活力が湧き出てくるのがわかり、かつ尿の出もよくなってきた。はじめてから満1年6ヶ月目に、「私の責任において透析治療を中止いたします」とK大学病院に申し入れたところ、病院では前例がなく現代の医療の常識では考えられないことだ、といった。
同病患者で尿閉の人も「カタツムリ粉末」を服用して尿が出るようになった人は、ついには服用半年で1日700~900㏄も出るようになり、体も軽くなり、活力が出てきたという。
なお現在「カタツムリ粉末」はデミガー協会(58ページ:「病気は治るのが当然、手遅れ・体質・遺伝はない」参照)で取り扱っている。またこれに代わる新製品として「レッドボーン」が前記の人間医学社から発売されている。
かつて私の母は、スイカで、自らの腎臓病を治した。スイカは昔から腎臓病の民間薬とされていた。
腎臓は肝臓と同様に、温めると機能がよく働くので、デミガー療器(58ページ:「病気は治るのが当然、手遅れ・体質・遺伝はない」参照)は抜群の効果がある。
さらに進むと尿に糖が出る。だれにもできる尿の検査方法として、尿の試験紙、検査器具が薬局で売られている。
糖尿病の人でいくら食べても食べたい人は重症である。
この患者の特徴はいつも何かもの足りないと考えている貧乏性で、また他から得る一方で与えることを好まない人に多い。
したがって、食べることには熱心だが、エネルギーの放出をしない。そのために過剰な糖が小便にオーバーフローするわけである。
昔からぜいたく病といわれるように、糖尿病の人は、たしかに普通の人よりも美食で、大食漢が多い。また糖を減らそうとして、炭水化物を制限し、その代わりに、肉類を食べて栄養を補おうとする人もいる。しかし、糖尿病は基本的に酸性病であるから、肉のような強酸性食品をとっていたら、ますます悪くなるばかりだ。
また一般に足腰が弱く、したがって重心の上がった逆重心型が多い。膵臓(すいぞう)が悪いので、左側筋が縮んでいて、それでいて消化器系の病気だから、右に重心が偏り、右にねじれたタイプが比較的多い。
運動不足は歴然としている。はげしい運動をする人で糖尿病患者はいない。
呼吸法の調息集中法(42ページ:「慢性病の一大原因は毒の蓄積」参照)によって糖尿病特有のイライラを治すとともに、ケチな貧乏根性を捨てて、他に貢献することに人生の意義を見出す人生観の変革が必要である。
第二に、断食、または半断食(41ページ:「慢性病の一大原因は毒の蓄積」参照)をして、体内の余分なエネルギーや毒物・老廃物を放出すること。よく運動すれば、数か月以内で治ってしまう。これは前に述べた原因を考えれば、容易に納得できよう。
ところが糖尿病の人は、「自分だけはそんな常識はずれの方法はできない」とやりもしないのに思い込んでいる。
食事をするにしても、徹底的にアルカリ食の少食にすべきだ。それには玄米・菜食、蛋白質は豆類のような植物性のものからとり、100回以上噛むこと。
白砂糖、白米、白パンなどの過食からきた陰性の糖尿病と、動物性蛋白・脂肪などの過食からきた陽性のそれとがある。それぞれ、副食には陽性食、陰性食にすべきことは言うまでもない。
玄米は白米と同じ炭水化物であるのに、白米では糖尿病になるが、玄米ではならない。したがって、主食の玄米に対して副食の全量は二分の一ぐらいにする。
「原崎式健康要語録」 世の中に飲み過ぎてよいもの、食べ過ぎてよいものは一つもない。水ですらそうである。
※小豆南瓜、抹茶は糖尿病の良薬
陰性、陽性にかかわらず、副食として毎食食べたほうがよいものに小豆南瓜(あずきかぼちゃ)がある。この作り方は、まず小豆をある程度やわらかくなるまで煮て、塩を入れる。それに小豆と同量の南瓜と、少量のネギのヒゲ根を入れて煮る。
陰性体質の場合にはこんぶを少量加える。
また日本茶、とくに抹茶は糖尿病の薬である。南瓜を粉末にして糖尿病薬としても売られている。
糖尿病は酸性病だから、補助健康食品”ハイレーベン”(83ページ:「肝臓病の人は大食いで体の右側が縮んでいる」参照)は是非とりたい。
第三に、力学的ひずみはひずみ修正体操で正す。さらに、内臓強化体操を実行する。ジョギング(10キロ以上)も大いにやった方がよい。
私の健康教室でも糖尿病患者はみんな数か月で全快している。
私が内臓下垂を慢性病として取り上げるのには理由がある。
内臓下垂になると極端に元気がなくなり、動くのもシンドク、食物の吸収が悪くなり、やがてやせ衰えて廃人同様になってしまう。
手術しても二年以内に死んでしまう。現代医学ではお手上げの慢性病である。
この症状の特徴は以下のとおりである。
胃は痛まないけれど、ものを食べると胃部の膨満感があり、何となく腹に力がなく気持ちが悪い。水分を多くとると、ポチャポチャという水振音がする。便秘をする。食欲不振。
胃がヘソ下まで下がると、食間でも下腹で水振音がする。これは仰向けに寝て、指先で腹を叩いてみると、よくわかる。
空腹感がほとんどない。腹具合が悪い。
原因は食べ過ぎ。カルシウム不足。暴飲暴食。とくに、陰性食品の過食である。白砂糖及び白砂糖を使った甘い菓子やおかず、果物あるいは飲料を多量にとっている人に多い。
白砂糖は強陰性で、陰性食品は、筋肉を弛緩させ、膨張させ、伸びっぱなしにし、弾力性を失うのだから、内臓を下垂させるのは当然である。
また冷たいもの、水っぽいもの、果物などは、典型的な強陰性である。ある二十代の若奥さんが、陰性の無力症で相談に来た。体がだるく食欲もまるでないという。
ところが、何かの話の中で「スイカなら半分ぐらい食べてしまう」といった。これでは陰性の無力症になるのが当たり前だ。塩気は陽性だから、このごろのように、何でもかんでも、減塩減塩では、無力症になり、やがて内臓下垂になってしまうだろう。
内臓下垂の人のもう一つの原因は運動不足である。運動は強力な陽性化であるから、多少の陰性食品過剰なら内臓下垂まではいたらない。それでは運動していたら、白砂糖や果物をいくら食べてもよいかといえば、必ずしもそうではない。その証拠に、かつてオリンピックの女子水泳選手で、胃下垂のために実力が発揮できなかった人がいる。
運動不足で、足腰が弱ると、重心が上がってしまうから、下腹に力がない。
下垂症の人は腹巻やバンドで内臓を上げようとするが、それでは過保護で、永久に治らない。下腹の筋肉自体が腹巻やバンドの役目をするほど、強くならなければダメだ。
自動車の運転手に胃下垂が多いのも、猫背で、腹に力の抜けた姿勢を一日中しているからだ。
まず、陰性食品を徹底的に止めなければ内臓下垂は治らない。よく「控える」という人がいるが、「控える」なんて中途半端なことをしていては治らない。
どうしても甘いものがほしくなったら、黒砂糖か本物の蜂蜜(インチキ物が多いから内容をよく確認すること)にする。三温糖でもあぶない。
主食は玄米を100回以上噛む。副食は根菜(ごぼう、れんこん、人参など)、海藻(ひじき、こんぶ、わかめ)、小魚、貝類、黒ゴマ、梅干しなどにし、塩気はおいしい程度に大いに使う。
カルシウムは筋肉の弾力性をつけるので、大いにとること。また補助健康食品として、”ハイレーベン”(83ページ:「肝臓病の人は大食いで体の右側が縮んでいる」参照)をとりたい。
運動として、はじめはジョギングやテニスのようなものよりも、寝て行う内臓下垂を治す体操のほうがよい。これがスイスイできるようになるまで続ける。
私の知っている範囲では、胃下垂を手術した人はみな二年以内に死んでいる。
内臓下垂を軽視してはいけない。
下垂症を治すには、陰性食品をやめて陽性食品にし、体操で治す以外にベストの方法はない。それは私自身、かつて下垂症を自ら治した経験から、一番よく知っている。
胃下垂をはじめ内臓が正常な位置よりも下がっている人は、猫背で腰と腹の力が抜けた体型の人に多い。運動不足と神経の疲労などがその原因であり、内臓下垂が一つの要因となて内臓に慢性的故障を起こしている人が非常に多い。
またこの体型は精神的にも無気力にする。下垂体質は血行も栄養状態も悪くなり、全身が不健康になる。
下垂体質の人は腹力・腕力が弱く足の裏筋肉が縮み、体重が足の外側、とくにかかとにかかっているので、この点も正さなければならない。
したがって体操は①腰・腹筋を強化し、骨盤の力を高めて、内臓の血行をよくし、②肩・首の力を抜き、内臓の緊張力を高め、筋肉・骨格を正しい位置に戻す、という効果をもつ。
私は便秘は代表的な慢性病だといっている。理由は、「便秘は万病のもと」といわれるように、たまった便が腐敗すると毒素を出し、それがガンや脳卒中などの慢性病につながってくる。
便秘をしなかったら、直腸ガンや胃ガンになりたくてもなれない。
また便秘は気分が悪いものだ。私は一日三回の排便が一回にでもなったら、仕事が手につかないのである。
手の親指と人差し指から小指の骨の交点の手前のところを、反対側の手の親指と人差し指で両側から力一杯押さえる。そのとき痛ければ便秘である。両手について行い、より痛いほうの側の下腹に大便がたまっている。
大便中の悪い成分が血中に吸収されて頭痛がしたり、口が荒れたり、食欲がなくなるのを無力性便秘という。
また便は少しずつ出るが、細いひも状、または平たい便で快通しない場合を緊張性便秘という。
一日一回またはそれ以下の排便では便秘で、少なくとも二回以上の排便が正常。
便秘にも次のようにいろいろの種類がある。
①弛緩性便秘――陰性食品やカルシウム不足(酸性体質)、あるいは運動不足によって腸が弛緩して起こる便秘である。
②緊張性便秘――旅行中の便秘のように精神的緊張などによって筋肉がこったために起こる便秘である。
③無力性便秘――腹圧が低く腰腹部の血液循環が悪いことから生ずる便秘である。
④移動性便秘――体の力学的ひずみのために腸が正常な位置にないために起こる便秘である。
⑤癒着性便秘――腸の一部が癒着を起こしているために起こる便秘である。
食生活としては、繊維質の少ないものばかり食べているのが一つの原因となる。
つぎは運動不足、弛緩性や無力性の原因の一つになっている。
また体の力学的ひずみが、移動性、癒着性の原因となっている。
調息集中法(42ページ:「慢性病の一大原因は毒の蓄積」参照)で便秘が治ったという読者からのお手紙が一番多い。たしかに腹式呼吸はすぐれた内臓運動で、腹圧が高まり、リラックスするから、いずれのタイプの便秘にも効果があるわけだ。
三日に一度しか出ない便秘の人が、玄米菜食を食べるようにしたら、翌日から毎日排便があるようになった例は多い。小豆は便秘の薬だから、小豆入りの玄米赤飯にすると、普通の人では一回は余計に排便する。
副食で、もっとも効果があるのが、ごぼうだ。とくに油でいためて煮たキンピラにすると、陽性が強化されるのでさらによい。
柳川どじょうにしてもよい。また、ひじき、こんぶも排便を促進する効果が多きい。葉菜類もよい。
白砂糖、果物、肉類をやめて陽性アルカリ食にしたい。
運動としては、いずれのタイプでもまず力学的ひずみを修正すること。
便秘の人は逆重心型が多い。
移動性・癒着性はひずみ修正以外に治す方法はない。一般に、右にねじれていると便秘し、左にねじれると下痢しやすい。
断食または宿便排出健康食品”グルトール(現ヨーグルゲン)”(42ページ:「慢性病の一大原因は毒の蓄積」参照)の飲用はいずれのタイプでも必須条件である。また”ハイレーベン”(83ページ:「肝臓病の人は大食いで体の右側が縮んでいる」参照)も効く。
便秘を治す体操はいずれのタイプにも絶大な効果があり、ひずみ修正および”グルトール”と併用したら、便秘は100パーセント治る。
前述のように便秘にはいろいろの種類があるが、この排便促進体操を行うことによって、弛緩性便秘では腰腹部が適当に締まり、緊張性便秘ではこった筋肉が柔軟化し、無力性便秘では腹圧が高まり、腰腹部の血行が促進され、移動性便秘では腸が正しい位置に戻り、癒着性便秘では内臓の働きが促進される。そして全般的に神経とホルモンの働きが活性化され、腰も強化され、内臓の働きが盛んになり、腸のぜん動や腎臓の働きが促進され、大小便の排泄能力が高まる。
”痔”という字は”お寺が病(やまい)”と書くのだから、一大事なのだ。”痔の悪いスタイル”は実は”早死に”のスタイルといえよう。
痔にもいろいろ種類がある。
①肛門周囲炎。肛門付近にデキモノができて膿をもち、やがて痔瘻(じろう)になることが多い。
②切れ痔。肛門が縦に切れて裂創ができ、血が出る。排便時やそのあとで痛む。
③痔瘻(穴痔)。肛門の周囲の奥の深部に梅干しの核のような固いシコリができ、これが膿んで小さな穴があく。ひどくなると、孔が直腸に通ずることもある。
④痔核(いぼ痔)。肛門の入口または内部にイボのようなものができたもの。
⑤脱肛。内痔核が出てきたり、肛門がひっくりかえって出てきたもの。
直接的には、肛門周囲のうっ血による血行不良や便秘であるが、基本的には、食生活の間違いと、力学的ひずみである。
痔になる人は、一般に食い過ぎていて、酸性食過剰である。どんなにアルカリ性食品でも食い過ぎれば不完全燃焼により体液は酸性化する。そうすると、血液の粘度が上がるから血流が悪くなる。
前に歩いて行く人の靴のかかとを見て、外側がすり減っていれば痔の悪いスタイルである。「あなたは痔が悪いでしょう?」と聞けばたいてい当たる。足の小指側に力がかかっていると、足の親指の力は弱くなり、腰の力が抜けて肛門が締まらなくなる。つまり肛門の括約筋の拡大・収縮作用が衰えて、血行が悪くなるわけだ。
一般に右短脚型、右ねじれ型に多い。
痔の手術をしても完治しない場合が多いが、手術しなくても完治する。手術をするなんて、ほんとにバカバカしい。
飲食は、陽性アルカリ食の少量にすることが第一の治療である。
本命は力学的ひずみを修正すること。内臓強化体操と便秘を治す体操をして原因のところで述べた”痔の悪いスタイル”を改善する。頭と肘で立つ逆立ち(『医者いらず体操法』154ページ)は抜群の効果がある。
頭頂にある”百会(ひゃくえ)”という肛門と生殖器の関連部位のツボを刺激し、肛門の血行をよくするからだ。この逆立ちだけで痔の治った人は多い。
早く治したい人は、断食または半断食(41ページ:「慢性病の一大原因は毒の蓄積」参照)をすれば、症状は20日以内で完全に消える。その後、前記の体操をしていただきたい。
喘息では、肺や気管支に分布している迷走神経の刺激で気管支の括約筋にケイレンが起こるため、気管支の内孔が狭くなって空気の出し入れが困難になり、ゼイゼイと呼吸困難を起こす。喘息の発作が起こると、息を吸い込むときに、気管がワクワクしてセキが出るから空気が十分に肺に入りにくくなる。そのために、重くなると顔が青くなり、冷汗を出し、非常に苦しそうな表情をする。
気管支炎では、急性は熱が出るが、肺炎の様な高熱は出ない。慢性は熱がない。のどからだんだんと気管支の方へ炎症が浸潤していくので、なかには気管支のケイレンを起こしてゼイゼイいって喘息を起こす人もいる。
百日ゼキ、カゼなどにより続発し、気管の方からだんだん肺の方へ進行していく。
精神身体医学では「喘息は母親(または母親のような人)から離れる恐れからか、あるいは母親の過保護により起きる」といっているが、感情の軋轢(あつれき)、矛盾の抑圧が原因になる。
小児喘息では、母親と離別したり、弟妹が生まれて、いままで独占していた母親の愛撫が弟妹に向かうと発作を起こしはじめる子供が多い。最近は、逆に息苦しくなるような親の過保護が子供を喘息にすることが多くなってきた。
喘息が持病の人は、不平をいったり、一人で悲しんだりしても、気の優しい、ほとんど激怒することのない人が多い。
喘息持ちの人は、圧倒的に肉が好きで、野菜の嫌いな人に多い。また白米・白砂糖の過食の人もある。これらは酸性だから、血液の粘度を上げ、血液の循環を悪くする。それによる胸の血行不良を何とかよくしようとする自然良能作用がセキであって、セキが悪いのではないから、セキ止めの薬を飲んでセキだけ止めても、胸のうっ血はそのままである。根本治療にはならない。
なお動物性蛋白でできたタンは黄色で、粘って切れにくい。白米・白砂糖でできたタンは白色である。鼻汁も同じ。
また「喘息や気管支炎と聞いたら、左短脚と思え」といいたいほど、その確率は高い。一般に呼吸器系の病気の人は左短脚型だからである。そして一般に左にねじれ逆重心型のために腰の力が抜けて上半身に力が入っている。また、腎臓の機能低下も喘息の原因となっている。
呼吸器の病気だから、呼吸法の調息集中法は絶対必須科目である。吹奏楽や声楽、あるいはマラソンで喘息を治した子供が非常に多いのも。それ自体が立派な腹式呼吸であるからである。調息集中法で心を安定させるのと同時に腹式呼吸の訓練をする。
第二に、飲食は、肉類をはじめ、卵、牛乳などの動物性蛋白を一切やめる。そして植物性の蛋白に切り換え、玄米・菜食にする。
ただしサツマイモはセキをひどくすることがある。一般に炭水化物のとりすぎは、セキを出やすくする。これはビタミンB2の不足によるものと考えられている。
れんこん・黒豆はセキの薬。れんこんには動物性のタンを切ったり、溶かす効果がある。玉ねぎ、人参、コンフリー、黒ゴマ、セロリー、ほうれん草、ごぼう、かぼちゃ、春菊などが有効。陽性アルカリ食がよい。
補助健康食品の”ハイレーベン”(83ページ:「肝臓病の人は大食いで体の右側が縮んでいる」参照)はとくに効く。宿便排出健康食品”グルトール(現ヨーグルゲン)”で喘息が治った人もある。
第三に、力学的ひずみ修正体操をして、原因のところで述べた”呼吸器病スタイル”左短脚型を改善する。
補助健康器のデミガー(59ページ:「病気は治るのが当然、手遅れ・体質・遺伝はない」参照)は非常に効く。
前に述べた喘息・セキを治す体操は、抜群の効果がある。
喘息は分泌物の異常によって、それが刺激となって気管支をケイレンさせている。その原因としては、神経系、ホルモン系、代謝系その他の異常に求めることができる。
セキそのものは病気ではなく、セキをすることによって胸の血行を良くしようとする異常回復運動である。
つまり、セキや喘息の起こる理由は、胸部から上がうっ血していて、肺にいく呼吸量が少ないか、または肺から出にくくなるからである。
したがって、首・胸部の萎縮とうっ血をとり、腰腹部に力を集めるために、胸を拡げ、首を伸ばし、腸骨を拡げ、側腹部を伸ばし、手足の筋肉をやわらげる体操が中心となる。
この体操は、迷走神経の働きを促進し、交感神経の異常興奮を抑制するのによい効果を与えようとするものである。また腹部から胸部にかけてのうっ血を取り、その結果、肺と心臓の働きを促進し、強化する。
心臓病にもいろいろの種類があるが、共通していえる症状は、急いで歩いたり、階段や坂を上がったり、少し重いものをもって歩くと息切れがする、動悸がする、足の甲や下腿部がムクミ、顔色が青く、まぶたが腫れたり、脈が速くなったり遅くなったり、あるいはちょっと止まったりする、心臓が悪くて左肩がこる場合がある、手の小指のつけ根の外側に圧痛がある――。
心臓病といっても種類によってかなり異なるので、代表として狭心症の場合について述べると、冠状動脈が硬化して、その内孔が狭くなったり、石灰や脂肪がくっついている状態である。そこで血行障害を起こし、心臓にケイレンが起こって、時々激痛を発し、いわゆる狭心症発作が起こる。発作が起こると左胸部に耐えきれない激痛が起こって非常に苦悶する。その痛みの激しい時には、左肩から手まで放散して息苦しくなり、心臓性の喘息発作を起こすことがある。
狭心症の発作は1~2分間の短時間のこともあるし、20~30分間になることもある。ときには歩いているときに起こり、休むと痛みが止まり、歩くとまた痛み出すというようなこともある。
この発作は一週間に1回、あるいは数か月に一回になることもあるので一定していない。
びっくりしたときには、心臓がドキドキすることからわかるように、心臓は精神的な影響を大きく受ける。
また、心臓病の第一の原因として白砂糖の過食が世界の医学界で広く認められている。
狭心症で倒れ、病院にかつぎ込まれた人の奥さんが、後日私のところへ相談の電話をかけてきた。私は即座に「甘党ではありませんか?」と聞くと、正にその通り。お汁粉にさらに白砂糖を二杯も入れ、あるいは昼食代わりに、饅頭を6個も食べていたという。これでは、心臓が悪くならないほうが不思議である。
またある会社の副社長は肉が大好きで、魚も野菜も嫌いであまり食べず、悪いとはわかっちゃいるけど、やめられないという。「あぶなっかしいな、そのうちにやられるぞ」と私は内心思っていたら、それから間もなく心筋梗塞で倒れ、言語障害、記憶喪失を併発した。今や生きているというだけだ。また弁膜症大手術、プラスチックを入れているという人も、よく聞くと大の甘党だった。
このように心臓病の種類にかかわらず、原因は共通して、酸性食で、かつ強陰性か強陽性なのである。
心臓発作は直接的には、酸性腐敗便中のチラミンという毒素の体内吸収によって起こる。
一般に循環器系の病気の人は左短脚型である。だから、心臓病の患者も、私の見てきた限りでは、ほとんどが左短脚型であった。
また心臓は単独では悪くならず、必ず肝臓ならびに腎臓の機能低下を伴っている。
治療には、まず、調息集中法(42ページ:「慢性病の一大原因は毒の蓄積」参照)で腹圧を高め、かつ交感神経優先型から副交感神経優先型の呼吸に変革する。
食事は、白砂糖や肉類のような強酸性食品で、かつ強陰性あるいは強陽性食品をやめて、アルカリ性で中庸に近づける。玄米・菜食にする。
おろしれんこんは心臓病の良薬
カリウムは心臓によくなく、必要なのはカルシウムであるから、それの豊富なもの、海藻、れんこんがよい。生のれんこんの節をおろしたものは昔から心臓の薬として称揚されてきた。
補助健康食品の”ハイレーベン”(83ページ)は必須。悪玉コレステロールや過酸化脂質の溜まった人が多いから、大豆レシチンやビタミンEも効果がある。
また、力学的ひずみを必ず伴っているから、修正体操(59ページ、「医者いらず体操法」参照)で治す。
心臓病となると、なるべく動かないで静かにしているほうがよいと考えている人が多いが、それは逆で、重症は別として、ある程度回復したら、無理しない程度に、運動するほうが回復は早い。そういう意味を含めて、内臓強化体操を少しづつやった方がよい。
高血圧の場合は、顔がほてり、頭痛・頭重がしたり耳鳴り、めまいがしてふらふらすることがある。首の両側の真中あたりがこった感じがする。眠れないことがある。
低血圧の場合には、顔が青ざめて、立ちくらみがし、頭痛やめまいがし、非常に眠たがる。
自分の血圧を知るには血圧計で計るのがもっとも端的だが、逆に血圧計の数字に振り回されても困る。高血圧・低血圧は、結果であって原因ではない。
体の末端の血流が悪いから、血圧を上げて末端まで血液を送ろうとしているのが高血圧である。
体温と同様で、36度5分が平熱の人もあれば35度が平熱の人もある。
だから血圧が200で普通の人も、高血圧のマラソン選手もおり、問題は前に述べた現象があるかないかである。
この前兆がなければ、数字を気にすることはないといえよう。
血圧は心の状態を敏感に反映する。私は経験から自分の現在の心の状態から血圧をプラスマイナス5パーセント以内の誤差で予測できる。それほど心の影響は大きい。
また一般に高血圧は陽性、低血圧は陰性体質のせいだから、それぞれ同類の飲食がかたよっているわけだ。宿便の溜まっている場合もかなりある。
循環器系の病気だから、高血圧でも低血圧でも圧倒的に左短脚型が多い。
「調息集中法を実行したら、たちまち高血圧が正常になりました」という読者からの手紙が多くて、私のほうがびっくりしている。それほど調息集中法(42ページ:「慢性病の一大原因は毒の蓄積」参照)には即効性がある。
しかし、これだけではすぐにあともどりする可能性があるから、毎日の食事を高血圧の人は陰性食品に、低血圧の人は陽性食品に変えたい。
ひずみ修正体操をして、”循環器病スタイル”を治すことが必要である。
内臓強化体操も効果的だ。
宿便排出は必須条件。高血圧の人は酸性腐敗便の毒素チラミンによる脳卒中を防ぐため、低血圧の人は宿便をとって栄養の吸収をよくしてよい血液を作るためである。
器官共通病ということは全身病ということだ。酸性食品の過剰摂取が主な原因である。その代表的なものが結石とガンである。
胆石、腎石、膀胱石、尿道石などがあるが、その症状はいずれもそれぞれの臓器が痛み、血尿の出ることがある。結石の体質の人はガンになる危険性がある。
痛みがひどくなると七転八倒し、この世の最大の苦しみでどこが痛むのか分からなくなることが多い。時には、吐いたり、黄疸を起こしたり、血尿が出たり、尿が止まったりする。
手術や最近開発された衝撃波による結石破砕療法(100万以上かかる)をやる人の気が知れない。
原因が酸毒症なのだから、酸性病の特効薬”ハイレーベン”(83ページ:「※肝臓病の人は大食いで体の右側が縮んでいる」参照)を飲めば、即刻入院手術を宣告された結石患者でも、翌日には痛みが止まってしまう。これで何人、指導したかわからない。全員成功である。人間医学社のデータでは、”フノリ”を煎じて飲み、痛みが止まった例もあるという。
この方法で、結石は溶けてしまう。したがって、あとで医者に行って診断してもらうと、「石がない。どこへ行ったのか、不思議だ」というのが医者の言い分である。
医者は結石は体外に転げ出る以外に道はないと思っている。発想の転換がどうしてできないのだろうか。
痛みが止まっても、治ったわけではない。非常に再発しやすいので醸造酢を飲み、かつ徹底的に、酸性食品をやめて、アルカリ性食品にする。内臓の血行が悪いために結石になったのだから、内臓強化体操は必須条件。
また結石のできるような人は、必ず体がゆがんでいるから、ひずみ修正体操(59ページ:「病気は治るのが当然、手遅れ・体質・遺伝はない」参照)をやって、ゆがみを正しておくことも忘れずに。
ガンにはいろいろな種類がある。肺ガン、胃ガン、直腸ガン、膵臓ガン、肝臓ガン、喉頭ガン、膀胱ガン、子宮ガン、皮膚ガンなどがその代表であるが、症状はそれぞれのガンによって異なっていても、基本的原因と基本的治し方は同じである。
ただ体の弱いところに出るから、それによって場所が異なるだけである。つまり、つまりガンは典型的全身病、血液病なのである。
前兆がないのがガンの特徴である。風邪もひかなければ、下痢もしない。丈夫そのものという人に多い。異常を感知できないほどに、神経がマヒしているわけだ。
良く風邪を引いたり、下痢したり、あっちが痛い、こっちの具合が悪い、と文句(不調)ばかりいっている人でガンになった人を私は知らない。
初期にはいずれのガンも症状らしきものはない。したがって”早期発見早期治療”と現代医療ではいうが、前述のように神経マヒだから症状はなく、発見にはX線などの機器に頼らなければならないのである。
かなりガンが進行してくると、それぞれの臓器に特有な症状が出てくる。
たとえば、肺ガンでは、セキが出たり熱が出る。胃ガンでは、食後胃が痛くなったり、胃の膨満感がある。吐いたり胃部を押さえるとシコリがある。直腸ガンでは、出血便がある。乳ガンではシコリができる、などである。
しかし、大部分は激痛があったりして病院で検査したら、かなりの重症のガンだったというケースが多い。
ガンになる人はものすごくガンコである。外見はおだやかにみえても、内心は他人のいうことを聞かず、あるいは心の葛藤に悩む人にガンが非常に多い。また攻撃的で、情緒に欠け、愛情に飢えた子供時代を送った人にも多い。あるいは孤独で抑うつ度の高い人に多い。
なぜか――。ストレス状態にあると、体の免疫力が弱められ、ガン監視機構である白血球の働きが衰え、ガン細胞を攻撃するNK(ナチュラル・キラー)細胞が減少してしまうことが米国マイアミ大学、ハーバード大学などでの最新の研究でわかってきた。
また食生活では食べすぎの傾向に人に多い。そういう酸性食過剰で、勝つ肉類などの強陽性食過剰か、あるいは白砂糖などの強陰性食過剰である。
現在は、アルカリ食で陰陽のバランスをとり、少食にして改善したとしても、過去の食生活はすぐには帳消しにならず、毒物として体内に蓄積されているはず。
合成化学調味料、合成食品添加物、残留加工薬品、残留農薬・肥料などの化学薬品は酸性の部類に入るが、たとえ厚生省(当時)から許可されているものでも、発ガン物質となる可能性がある。
また、タバコ、排気ガスは食品ではないが、肺から体内に吸収される強酸性物質である。一般に合成化学薬品、タバコ(ベンツピレン、タールなど)、排気ガスの発ガン性はフリー・ラジカル活性化作用であると私は考えている。
それは電子のスピンが同じ方向を向いている酸素にフリー・ラジカルは捕獲される、ガンは嫌気性(酸素を嫌う)の病気だからである。
※ガンになる人は心も体もかたい
ガンになる人は、みんな体が非常にかたい。一般に心のかたさと体のかたさは比例している。体がかたいと、当然、うっ血や血行不良となるのだから、生成した微小なガンを自然治癒できなくなる。
またガンになる人は、体の左右の偏りやねじれがひどくアンバランスである。一般に左短脚型は肺ガンになりやすく、右短脚型は胃ガンや膵臓ガンになりやすい。しかしタバコや排気ガスによる肺ガンはいずれのタイプでもなる。また例外もある。
ガンはエネルギー過剰でなるのだから、運動不足の人に多い。
そして、ガン患者は毒のかたまりのようなものだ。宿便はもちろん、その他、中性脂肪あるいはコレステロールなどの固体老廃物、液体性あるいは気体性老廃物をいっぱい溜め込んでいる。その毒がガンの栄養となり、太らせていく。
これらの原因からわかるように、これらの原因をそのままにしていて、薬や放射線や手術で治るわけがなかろう。もしこれらの治療法でガンが治ったとすれば、患者がそれを契機として、原因にあげた生活条件を変えたからであろう。
ガンは”早期発見早期治療”というが、早期ではガンなのかどうかわからない。そして一般にガン、とくに肺ガン、直腸ガン、喉頭ガン、肝臓ガンなどは不治の病とされている。患者はガンと知っただけで「ああ、もうダメだ」と精神的に病が進行するので、医者はガンとはなかなか本人にいってくれないわけだ。
東洋医学でも、ガンが治せないのは、前述の原因を取り除かないからだ。
しかし、われわれの仲間の世界では、ガンはスイスイ治っている。それは、前述の原因の除去を徹底的にやるからだ。そうすれば、治そうとしなくても、ガンは自然に治らざるを得ない。
そこで、ガンを治すのに必要なことの第一は毒抜きである。
毒抜きの方法にもいろいろあるが、ガンのような重病では、断食または半断食をすることだ。これでエネルギー過剰も解消し、ガンへの栄養を断つわけだ。
さらに断食すると、ガン細胞は健全な細胞よりも弱いから、先に消滅していく。
断食には復食が大切で、これをしっかりやらないと、再びガンに栄養を与えることになる。したがって、玄米・菜食にし、蛋白質は植物性にする。
徹底的にアルカリ性食にして、陽性ガンの人は陰性食を、陰性ガンの人は陽性食を中心にする。陽性ガンの人には醸造酢もよい。
最近は、肉食過剰の陽性ガンが多い。そういう人には、血液を浄化する方法がよく、多少間違っても玄米・菜食を実行すればよくなる。
いっぽう陰性ガンの人は清浄な血液をつくり、それを増やすことが大切で、間違った玄米食をしていたら、治らなくなってしまう。
玄米・ハト麦には制ガン効果があるので、健康な人も予防の意味でも玄米食を中心にすることをすすめる。
ガンは典型的酸性病だから補助健康食品として”ハイレーベン”(第3章 ゆがみを正せば慢性病は治せる Ⅰ消化器系 ②肝臓病「肝臓病の人は大食いで体の右側が縮んでいる」参照)は欠かせない。
力学的ひずみは必ず修正体操(「医者いらず体操法」)で正しておこう。さらに柔軟化体操(「医者いらず体操法」)をスイスイできるようにし、体と心をやわらかくする。また内臓強化体操も行いたい。
以上のことに加えて調息集中法(第2章 慢性病は自力で治すしかない、「慢性病の一大原因は毒の蓄積」参照)を行い、酸素を十分に供給して、精神的ストレスを取り除く。
また自己中心的なものの考え方を捨てて、徹底的に他のために尽くす奉仕の人生を心がけ、かつ自分で生きているのではなく、他人や動植物の犠牲において食を与えられている感謝の気持ちで生活することだ。
薬用としては、サルノコシカケ、とくに「古梅霊芝(れいし)」でガンが治ったという人もある。
また補助としては、ビワの葉エキスの温湿布(背中と患部にする)またはそれを用いるデミガー療器(第2章 慢性病は自力で治すしかない 「病気は治るのが当然、手遅れ・体質・遺伝はない」参照)でガンを治した人は多い。
以上のことをすべて実行するのがベストで、医者に見放されたガンでも短期間のうちに治ってしまう。私にいわせれば治らざるを得ない。
制ガン剤、放射線、手術以外にガンを治す方法はないと考えている人のためにガン治療で実績をあげ、世に認められている例として次の二冊の本を参照されたい。
『私たちはこうしてガンに克った』徳間書店
『ガンQ&A』ラジオ技術社
また、次の健康食品は最近開発されたものだが、ガンに驚異的効果が認められて、医者に見放されたガン患者でも治った例がかなりある。
〇タヒボ茶(日本タヒボ流通、東京都荒川区南千住3-12-16 セントラルヒルズ302)
〇コーヨー核酸(向洋、東京都新宿区西新宿3-7-28 宝幸西新宿ビル)
〇ケアミン(竜健、東京都台東区根岸3-6-1)
これらはそれぞれ作用機構が異なるので、併用をお奨めする。
薬、放射線、手術という非合理的療法でいためつけられたガン患者はどんな方法でも治癒率がきわめて低いのは当然である。
鼻がつまり、粘性のある黄色い鼻水が多くなり鼻血が出たり、頭痛がしたりする。また副鼻腔に膿が溜まる。
重くなると、記憶力が減退し、視力・張力にも影響し、まれには神経衰弱のような症状になる。
食べ過ぎ、酸性食品の過剰摂取も蓄膿症の原因となる。蓄膿症の人には甘党で甘い菓子やコーラ、ジュースが好きな人が多い。そのうえ、肉類のような強酸性のものを食べていたらたまらない。
また、”食べないとエネルギーが足りなくなる”という間違った常識にとらわれて、三度三度よく食べる、その上間食する。二食や少食で蓄膿症という人には私はまだ出会ったことがない。
鼻は東洋医学的には肺系の一部である。したがって蓄膿症は左短脚型が多い。また首が左右どちらかに傾いている。傾いた下側がうっ血するから、はじめは下側に膿が溜まるわけだ。病気が進行すると両側に溜まる。
鼻の病気は、基本的には腎臓が悪いのだから、腎臓病のところで述べたように、腰と腹の力が抜けているため猫背になり、重心が上がっていて、肩・首に力が入り、その結果鼻が悪くなるのである。
骨盤の高さに差があるから、首が傾くわけだ。
一般に化膿はねじれと酸性食が原因だから、蓄膿症の人は首がねじれている。
運動の選手でも蓄膿症の子がいたから、運動不足は必ずしも要因とはいえないだろう。
蓄膿症で医者に通い、薬や洗浄で治ったり、手術して完治したという話を私はまだ聞いたことがない。それは原因が先に述べた飲食とひずみにあるからだ。
まず食事はアルカリ食の少食にする。主食は玄米にする。そして強陰性あるいは強陽性食は避ける。カルシウムの豊富なもの、たとえば海藻、小魚、貝、根菜を多くとる。
補助健康食品として”ハイレーベン”(第3章 ゆがみを正せば慢性病は治せる Ⅰ消化器系 ②肝臓病「肝臓病の人は大食いで体の右側が縮んでいる」参照)をとる。
力学的ひずみは修正体操(『医者いらず体操法』105ページ)をしっかりやって、原因で述べた左右の偏り、ねじれ、骨盤のゆがみ、逆重心を治す。
また前に述べた耳鼻の故障を治す体操は抜群の効果がある。
蓄膿症で3年間毎日耳鼻科の医者に通い続けたある中学三年生で陸上長距離選手の荘園が私のところにやってきた。私はひずみ修正体操の個人指導をし、酸性食をやめさせたら、翌日から医者が不要になり、「医者に何といって断ったらよいでしょうか」と母親が相談に来た。私は「治らず、ひどくならず、死なず、が医者として一番儲かってありがたいんですよ。私のように、一回の指導で治ったんでは商売になりませんよ」といってやった。
なお蓄膿症も毒を一杯溜めているのが原因なので断食は抜群の効果があり、断食三日~一週間で、はげしく鼻水が出て、その後ピタリと治ってしまう。
「原崎式健康要語録」 視力が衰えてくるのは尿毒症の前兆である。
症状としては比較的粘性の低い鼻水が出て、くしゃみをはげしくする。アレルギーの原因物質として、ダニの死骸、カビ、犬や猫の毛、フケ、花粉などが化学的に認められている。
しかし、これらを吸収したら、だれでもアレルギーを起こすかというとそうではなく、発病する人と平気な人がいるのだから、根本的原因ではなく、次に述べる根本原因の”引き金”になるだけだ。
精神的ストレスが原因で、吐く息の弱い交感神経緊張型になっている人が多い。
食生活においては動物性蛋白質過剰の人に多い。それでいて、陰性体質の人が多い。
また鼻は呼吸系だから、左短脚型で、左に重心が偏り、左にねじれたタイプの人に圧倒的に多い。そして患者は一般に前屈姿勢である。
内臓としては腎臓系統、とくに副腎と腎臓の機能が低下している。これは前屈から来ているのかも知れない。
調息集中法(第2章 慢性病は自力で治すしかない 「慢性病の一大原因は毒の蓄積」参照)をやっていると、鼻水もクシャミも止まる。腹圧を高め、腰に力が入って上体の力が抜け、副交感神経型になるからである。
食事としては酸性食はダメで、陽性食品にした方がよい。玄米を主食に、根菜・海藻・濃緑野菜の煮染めなどを中心に動物性蛋白質をできるだけ減らす。黒豆と玉ねぎには薬効があり、推奨品。体が温まるものの方がよい。したがって果物を多食しないこと。
力学的ひずみは修正体操(『医者いらず体操法』105ページ)で正す。運動では腹筋運動ばかりやっていると前屈になるから、背筋運動もやり、前後の筋肉の強さのバランスをとる。体を反らせる運動のほうは多い目ぐらいでよい。それは副腎・腎臓の機能低下が鼻炎・花粉症の根本にあるからだ。
前述の耳・鼻の故障を治す体操(未入力)が効果抜群である。鼻水がひっきりなしに出、クシャミがなかなか止まらないときでも、この体操を正しくやればワン・コースでピタリと治る。
また薬用としては、最近発売された(当時)”森林のエキス”「バルト」(東京都渋谷区東1-13-4 MATビル203 第二科学研究所)で花粉症を治した人もいる。薬理としては、おそらく副腎の機能を活性化するからであろう。
漢方薬で有名な「小青竜湯」は、即効性はあるが、根本治療ではなく、また効かない人もある。
補助健康器としては、デミガー療器が非常に効果がある。とくに首筋と副腎・腎臓部にかけるのがポイントである。
耳鳴り・難聴はともに腎臓の機能低下と関係が深い。右側の耳鳴りは右腎臓のうっ血、左側の耳鳴りは左腎臓のうっ血が原因である。
食べ過ぎも原因の一つである。または酸性食過剰による血行不良また鉄分の不足が原因となるともいわれる。
一般に、耳鳴り、難聴の人は体がかたく、足腰が弱い。つまり、重心が上がって、上体,特に首に力がかかっている。また首が左右どちらに傾き、ねじれている。一般には、重心の偏った方の耳が悪くなる。
過食などがうっ血原因の一つになっているから、断食は著効がある。もちろん酸性食はダメだ。鉄分不足には青海苔、ひじき、切り干し大根、キャベツ、ほうれん草などがよい。
力学的ひずみは修正体操(「医者いらず体操法」105ページ)で正す。その上で、耳鼻を治す体操を行う。
腎臓病の治し方を参考にされたい。
耳・鼻の悪い人の共通の体型は、①重心が足のかかとと小指側にかかっている②両足の長さに差がある③足首の関節がかたい④腰に力がない⑤ねじれがある⑥骨盤の左右の開き方に差がある⑦恥骨とあごが前に出て猫背で肩がこりやすい。
とくに鼻の悪い人は①首がねじれている②体の左右がアンバランスである③食いすぎ、したがって、恥骨を下げる運動と、首のねじれを取る運動を中心に行う必要がある。
耳鳴り、難聴の原因は、若い人の場合は、悪姿勢、他の病気の影響、薬害などがあり、老人性は、神経の疲れ、耳のまわりの萎縮硬化、内臓とくに腸・脇腹・腎臓に異常のある場合が多い。したがって、足の裏筋肉を伸ばし、首の筋肉を伸ばす運動を行う。
各々の症状は視力表で容易にわかる。
目の検査によって内臓の異常を診断する方法は元大阪大学学長の研究によってすでに明らかにされているように、眼の異常は単に眼だけの異常ではない。内臓の異常、筋肉・背骨の異常(ひずみ)、血液・血行の異常、呼吸の異常、心の緊張などで、心身および生活全体の異常である。したがって眼の訓練だけを行っても治らない。
眼を病むという事は精神的ストレスまでいかなくても、緊張が続くことは視力異常に大きな影響がある。調息集中法を数分間行っただけで、視力が向上することから、これは理解できよう。
また、食べ過ぎ飲み過ぎるととたんに視力が落ちるが、断食を三日もすれば、だれでも大幅に視力を回復することができる。だから、老廃物が蓄積されて目のまわりがうっ血し、血行を悪くしていることが原因とわかる。
近視にも陰性の近視と陽性の近視とある。前者は白砂糖、白米、白パン、果物などの過食からなり、後者は肉類、塩分などの過剰からなる。両者とも酸性体質でカルシウムやビタミン不足であることは間違いない。
力学的ひずみについていえば乱視は悪いほうの肩甲骨が下がっていて、首の傾いている側の眼が悪くなる。
近視は一般に前屈で、重心の上がった逆重心型の人に多い。近視の強度が左右で異なれば、悪いほうに首が傾いているか倒すかねじりやすい。
まず呼吸法の調息集中法(第2章 慢性病は自力で治すしかない 「慢性病の一大原因は毒の蓄積」参照)を行い、心の緊張をとる。この毎日の訓練によって、四六時中リラックスしている条件反射をつける。
第二に、飲食はアルカリ食の少食にして、陰性体質の人は陽性食を、陽性体質の人は陰性食品を中心にする。健康補助食品”ハイレーベン”(第3章 ゆがみを正せば慢性病は治せる Ⅰ消化器系 ②肝臓病「肝臓病の人は大食いで体の右側が縮んでいる」参照)も併用した方がよい。
第三に、力学的ひずみは修正体操(「医者いらず体操法」105ページ)で治す。日常生活でも前屈姿勢にならないように、また左右いずれかに偏ったり、ねじれ続けないように注意する。乱視はひずみを修正することが必須条件。
視力異常を治す体操は非常に効果がある。ワン・コースやっただけでも、明るく感じ、しかも視力表検査は必ず向上する。運転免許証更新の際には、是非活用されたい。陽性の人の断食または陰性の人の半断食(第2章の「慢性病の一大原因は毒の蓄積」参照)は抜群の即効性がある。
遠くも近くも、どこでもボーッと見える。しかも強い光が当たると、光が散乱するために、余計に見えない。そのため夕方から夜の方が見えやすいのが特徴だ。
緑内障は、前兆として、急に眼がかすみ、眼の圧迫感、痛み、ひどい時には吐き気がする。また視野の一部が欠けてくる。
緑内障は大別して二つあり、一つは続発性で、虹彩炎・ガラス体出血・その他の眼病によって二次的に眼圧亢進(こうしん)を来たす。
他の一つは原発性で、何ら他の眼疾を認めないで眼圧の亢進を来たす原発性はさらに炎性と単性とに分けられる。
炎性緑内障は、老人や更年期以降の神経質な婦人に多く見られる。急に進行し、眼が赤く腫れたり、眼が痛み、頭が重い、あるいは頭が痛いなどの刺激性の症状があり、激しい時には、悪心、嘔吐を伴い、視力障害が現れる。
痛みの中で一番ひどく、七転八倒のこともある。発作が激しい場合には、一晩で失明することもある。
単性緑内障の場合には、年齢や性別に関係なく、比較的若年者にも起こりやすい。慢性的で、刺激症状がなく、徐々に進行する。ごく初期には目の疲れを訴える。目の前を蚊が飛ぶようなとか、まわりから黒い膜のようなものが片目だけにかぶさってくるような症状が起きたり、夜電灯を見ると、まわりにボーッと虹のカサのようなものが見える。これらは片目だけに起こるので正常な眼がこれらの異常を補ってなかなか気づきにくい。
相当長い間そのまま経過すると、やがて視野が狭くなったり、視力が落ちたりする。
眼精疲労の場合には、本を読んだり、細かい仕事をすると、すぐに眼が疲れて眠くなり、少し針仕事をしても肩がこり、頭痛がしたり、胃が悪くなったりするのが主な症状である。
これらの眼病も精神的ストレスは大きな原因となっている。
とくに緑内障では驚いたり、ひどく心配したりした後で痛みが出ることからも、精神的ストレスの大きな影響を知ることができよう。
中でもイライラしたり、怒ったりするのが悪い。
ストレスが溜まると、大量のビタミンCとEが消費され、これも原因となることが認められている。
「いずれの眼病もすべて肝臓と関係がある」と東洋医学も言っている。つまり肝臓病のところで述べた悪食が、眼病の原因となっている。食べ過ぎ、酸性食過多が大きな原因なのである。
また一般的に白内障(動脈硬化)は比較的陽性で、緑内障は陰性である。
左右の眼を比べて、片方が他方よりも悪いということは、偏り、ねじれなどの体のひずみを必ず伴っている。
またこれらの眼病患者は毒のかたまりである。とくに宿便から出る毒を体内に吸収して肝臓を害し、目の奥の血行を悪くしている。
毒のかたまりだから、陽性の人は断食を、陰性の人は半断食(第2章の「慢性病の一大原因は毒の蓄積」参照)をすると抜群の効果がある。
調息集中法(第2章の「慢性病の一大原因は毒の蓄積」参照)を毎日行って、精神的ストレスを吹き飛ばす。楽天家には緑内障は少ないので心の持ち方を、自己中心型から感謝・奉仕の心に変える。
食生活は、少食、アルカリ食にし、陰性の人は陽性食を、陽性の人は陰性食を中心として、白砂糖のような強陰性食、肉のような強陽性食を避ける。カルシウムや酵母(レッドボーン、人間医学社:第3章の「Ⅰ 消化器系」の「③腎臓病」参照)を十分にとる。
また前述のように大量のビタミンCとEの不足も原因であるから、日本茶や生野菜からビタミンCを取り、酸性体質を改善する健康補助食品として”ハイレーベン”(第3章の「Ⅰ 消化器系」の「②肝臓病」の「※肝臓病の人は大食いで体の右側が縮んでいる」参照)やビタミンEを補いたい。
力学的ひずみは修正体操(『医者いらず体操法』105ページ)で治す。また、前述の視力異常を治す体操や内臓強化体操も非常に効果がある。失明した人で快方に向かっている人もある。
補助健康器のデミガー療器(『医者いらず呼吸法』96ページ・本記事の第2章の中の「病気は治るのが当然、手遅れ・体質・遺伝はない」参照)も著効があり、これを用いて多大な成果をあげている眼科医もある。
肝臓の機能低下が原因だから、肝臓病の治し方(第3章の「Ⅰ 消化器系」の「②肝臓病」)も参照されたい。
視力異常の直接の原因は、肉体的こりと、精神的緊張による眼球とその関連筋肉の収縮硬化による変形とうっ血である。
近視には軸性(うっ血)と屈折性(硬化性)の二種類があり、軸性は血液の酸性化とうっ血、屈折性は毛様筋の硬化が原因である。
乱視は左右の肩の高さ、腕の力の強弱の差によって生ずる。
斜視は、首のねじれ、頭皮のたるみ、肩甲骨の高低によって生ずる。
遠視は近視の治し方に準ずるが、老眼は老化現象であるから老化を防ぐことが先決である。
これらの眼の異常に対して共通して治療に必要なことは、心をリラックスさせることである。また手や肩・首に力が入ると、眼にうっ血が生じて疲れやすいので、とくに手・肩・首の力を抜く体操が中心になっている。
肉類、塩気、陸上動物脂肪
主な原因としては①老人性のもの、②脊椎の変位によるもの、③骨盤のゆがみによるもの、④筋肉の病気によるもの、⑤内臓の病気によるもの、⑥ガンによるもの、⑦偏平足によるもの、など200種類もの原因があるといわれている。
椎間板ヘルニアでは、脊椎の椎間板がカルシウム不足などでつぶれて上下の隣接する骨の一部がくっつくと、そこが痛み、かつ骨が生えてくる。
現代治療医学では、生えた骨を手術して取り除くが、この脊椎を変位を治し、カルシウムを十分補給しなければ、再発することは容易に理解できよう。
ギックリ腰では、仙腸関節がずれている人が多くみられる。
びっくりして腰が立たなくなることがあるが、この事実からわかるように、心の状態も結構、腰痛、背痛に関係があり、とくに交感神経緊張型がいけない。
椎間板ヘルニアやギックリ腰になる人はみんな肝臓と腎臓が悪い。これは私の統計上の数値が示している。とくに骨を支えている筋肉は肝臓が支配しているのだから、肝臓が悪くなれば骨も骨盤もゆがみやすいわけだ。
したがって腰痛、背痛の人は一般に酸性食品が好きである。また陰性タイプと陽性タイプと両方ある。
変形性脊椎症や変形性膝関節症などは、腎臓の機能の低下によるカルシウム不足が一つの原因となっている。
これが腰痛、背痛の原因としては一番多い。仙腸関節や股関節のずれを原因とみなした療法があるが、それほど単純ではなく、ひずみにもいろいろな種類のものが複合されて原因となる。
一般に仰向けに寝て、両足のかかとをつけて力を抜いたときに、足が床から60度の角度にあるのが正常だが、腰痛の人は、45度以下、ひどい人は20度ぐらいと、倒れている人が多い。
この力学的ひずみを作る原因の一つとして日常の動作が大きく関係している。
どうして治したらよいのかわからない時は調息集中法(第2章の「慢性病の一大原因は毒の蓄積」参照)が効く。私も20年以上も前だが、ジョギング中に両膝が痛くなり、電気や湿布療法などの療術師にかかったが一週間経っても治らないのを、調息集中法だけで二日で治したことがある。
食生活はアルカリ性食でカルシウム豊富なものにし、酸性食をやめる。陰性タイプは陽性食を、陽性タイプは陰性食を中心にする。食事については肝臓病の治し方(「第3章の「Ⅰ消化器系」の②肝臓病」)を参考にされたい。
力学的ひずみは修正体操(『医者いらず体操法』105ページ)で治す。これでほとんどの腰痛・背痛は治ってしまう。ギックリ腰など、玄関を這(は)って入ってきた人も帰りには走れるようになる。
椎間板ヘルニアの人は、かなり長く修正体操を続けなければいけない。そして偏った日常動作をしないように注意する。たとえば椎間板ヘルニアの人に、「片一方の足ばかり重心をかけて”休め”の姿勢をしてはいけませんよ」といっても、一分も経たないうちに、またその悪い姿勢をとっている。
日常動作でわざわざ腰痛・背痛になる努力をしている人が大部分だからご苦労さんである。とくに横座り、横寝、テレビの斜め視聴などしないこと。日常動作の注意の詳細は『医者いらず体操法』(145ページ)を参照されたい。
前に述べた腰痛・背痛を治す体操は、気分のよくない痛い方向はやらずに、その反対方向だけを行うと、著効がある。また予防にもなる。
腰痛・背痛には前に述べたようにいろいろの原因があるが、ここでは一般的な腰痛・背痛の治し方として、腰・背を中心とした体操をあげ、正しい姿勢を身につけ、腰・背を強化し、仕事や偏りによって生じた無理を除き、筋肉のこり硬化を取り除き、体操とともに呼吸法で腹圧を高め、血液の循環をよくし、内臓を強化する。
原因は力学的ひずみだから修正体操で治す。
膝痛は腰椎三番を中心としたねじれが原因である。膝自体は無関係。
足は腰椎二番、仙骨、および骨盤に支配されているので、主にこれらのひずみである。足自体はそれらの土台のために痛むだけで、無関係。
膝の悪い人は酸性食過剰か過食が多い。
①の腰痛・背痛の治し方と同様であるが、膝関節痛の人はねじれ修正を注意して慎重に行うこと。
私もたまには膝が痛くなることがあるが、修正体操でサーッと治して、10キロ以上快適に走る。
70歳近い有名な会社の社長が足痛で、夜中に奥さんが起きてさすればならないほどひどく、相談に来た。あらゆる療法を行い、また一週間慶応大学病院に入院して検査したが、どこも悪くないという。
悪くなくて痛いはずがない。力学的ひずみ修正体操を教えて実行していただいた。その後音沙汰ないので、聞いてみたら、すっかり治ってアメリカに行ってしまったという。
肩が凝ると首が固くなり、うっ血し、頭部に十分行きわたらなくなって、心理的にも影響し、目・耳・鼻・脳などにも異常が生じ、首を通る自律神経と内臓との連絡も異常になる。
原因は①精神的緊張、②内臓異常、③血圧異常(とくに高血圧では首の両側がこり、低血圧では肩がこる)、④栄養の過不足、⑤宿便、⑥悪姿勢、⑦筋肉の過労などがある。
肝臓が悪い場合には右肩がこり、心臓が悪い場合には、左肩がこる。
腰の力が抜けて重心が上がり、上体に力が入って前屈姿勢になると、肩や首に力が入って上体を支えるので肩や首のこる場合が多い。
呼吸法の調息集中法(第2章の「慢性病の一大原因は毒の蓄積」参照)だけで肩こりの治ったという人がかなりある。精神的緊張をとり、腹圧を高めて、重心が下がるからである。
宿便排出健康食品”ヨーグルゲン”(第2章の「慢性病の一大原因は毒の蓄積」参照)を飲んで肩こりが治ったい人も多い。
食事はアルカリ性の少食にして、陰陽のバランスをとること。
力学的ひずみがある場合には、修正体操で治す。それから、次に述べる肩こり・首のこりを治す体操を実行すれば、ほとんどの場合は治ってしまう。
内臓が悪いのが原因の場合は、肝臓病、心臓病の治し方を参照されたい。
肩こり・首のこりの原因は①精神的緊張、②内臓異常、③血圧異常、④栄養の過不足、⑤悪姿勢、⑥筋肉の疲労などである。
そのためここでは肩、首そのものを柔軟にする動作が中心となっている。また、首と手首、足首は関係しあっているので、手首、足首の柔軟性も重要である。足首が故障すると丹田の力が抜け、肩に力が入り、あごが出たり、首が曲がったりするので、つねに足の親指に力を込め、アキレス腱を伸ばして足首を正常に保つことが必要である。
また首の曲がりを正すため、首と胸の筋肉の萎縮をとり、柔軟にさせる。そして頭骨の下垂からくる首の曲がりを治すために、縫合部を締めるような刺激も加える。
ムチ打ち症では、寝ていて起きようとすると、天井がグルグル回って、体の平衡がとれず起きられない。
その他、肩痛、腰痛、背痛、足痛、手痛などを起こす。
原因は100パーセント力学的ひずみである。数年たって後遺症が出る場合は、酸性食過剰で、かつ日常の動作が間違っていて、ひずみを強調しているせいである。
精神的ショックをかなり受けているので、呼吸法の調息集中法(第2章の「慢性病の一大原因は毒の蓄積」の【調息集中法】参照)から始める。
食事はアルカリ性の少食にするのがよいが、事故直後からただちに断食をすると、治りが非常に早い。もちろん、宿便を出すこと。
力学的ひずみを治すのには、消極的修正体操(『医者いらず体操法』の「消極的修正体操」参照)から、徐々にはじめる。
徹底的に痛さから逃げるように左右方向で痛い反対側だけ行う。もっとも気分の悪い方向の逆、あるいはいやな痛い方向の真反対をやると、抜群に効く。
ある程度ひずみが回復したところで、積極的修正体操を行う。
つぎに好ましくは、今まで出ているすべての体操、とくに腰痛・背痛を治す体操、肩こり・首のこりを治す体操を各一回ずつでよいからやってみて、左右の差を調べ、左右の差の大きい体操または、痛みを感ずる体操だけピックアップして行う。
交通事故やケガは基本的に腰を先にやられて、ひずみが全身に分布しているから、全身のひずみを取り除いておかないと、後遺症が出る。日常動作にも注意されたい。
私は三回交通事故でやられているが、いずれも、普通考えられる治癒機関の約10分の1で、以上述べた方法によって自力で治した。
それを活かして多くの障害者を指導し、医者がびっくりする成果をあげてきて。交通事故傷害の治し方については、改めて稿を起こしたいと考えている。
【レシチン】
大豆、卵黄、植物食
生理時またはその直前に関係のある部位に緊張感や敏感性を感じたり、乳房が大きくなったり体重が増加する。
多くの人はこの期間中に食欲が異常になったり、眠くなったり、イライラしたりする。これらが自分で苦しくない程度なら、正常に近いと考えてよい。
生理異常はその期間だけなので見逃しやすいが、異常が続くと他の病気の原因になりやすいので、早めに治すことが大切である。
生理期間が比較的短い人は陽性、長い人、遅れがちの人は陰性である。鼻の下の部位(生殖器を表す)にホクロやシミがあったり、ヒゲの生えている人は下腹部にも悪血がある。
感情の混乱から生理異常が生じやすい。
また食事は過食、酸性食、陰性または陽性いずれかへの偏りが多い。
腰のねじれのある人、横座りなどによる骨盤のゆがみ、重心の左右への偏り、逆重心の人が多い。
また足腰が弱く、足の外側に力がかかっているので、足の親指が弱く、したがって臀部や腰の力が抜けた人が多い。
しかも便秘症あるいは宿便が溜まっている。また東洋医学的には婦人病は悪血が溜まっているとみられている。
感情の混乱を取り去るために、調息集中法(第2章の「慢性病の一大原因は毒の蓄積」の【調息集中法】参照)を行う。
食事はアルカリ性の少食にし、陰性タイプの人は白砂糖あるいは果物などの陰性食を止めて、根菜、海藻、玄米などの陽性食にする。陽性タイプの人は肉類や塩・油気の多いものをやめて、豆製品やサラダにする。
宿便排出健康食品”ヨーグルゲン”(第2章の「慢性病の一大原因は毒の蓄積」参照)などを飲んで宿便を取り除く。重症の人で、陽性タイプの人は断食を、陰性タイプの人は半断食(第2章の「慢性病の一大原因は毒の蓄積」参照)を行う。補助健康食品”ハイレーベン”(第3章 ゆがみを正せば慢性病は治せる Ⅰ消化器系 ②肝臓病「肝臓病の人は大食いで体の右側が縮んでいる」参照)は是非とりたい。力学的ひずみは修正体操(「医者いらず体操法」105ページ)で治す。
また生理異常を治す体操を行う。
この体操は次のことを修正するように構成されている。①腰のねじれ、②骨盤の開閉力の異常、③下肢部のうっ血、④便秘症、⑤臀部のたるみ。なお、生理異常の人は腹力や足の力が弱いので、足、腰を鍛えることが大切である。
体型 |
異常例 |
修正法 |
偏 り 型 |
一方の肩と下あごが凝る。 片頭痛、消化器系(便秘または下痢 など)を起こしやすい。 |
腰椎二番に刺激を与え、手 と腰の異常を治す。 |
ね じ れ 型 |
一方の肩と反対側の首筋肉が凝る。 落ち着きがない。陰気、不安、一言居士。 炎症、化膿性疾患を起こしやすい。 風邪、いびき(首と腰のねじれ)、月経異常、つわり、流産(腰のねじれ)になりやすい。 |
腰椎三番に刺激を与え、首と足首の異常を治す。 |
開 閉 型 |
決断力、動作が遅い。 肥満、イエスマン(骨盤開)、痩せている,頑固(骨盤閉)。 後頭痛、月経異常、つわり、流産になりやすい。 |
腰椎四番に刺激を与え、骨 盤の異常を治す。 |
逆 型 |
短気、興奮しやすい。 |
腰椎一番に刺激を与え、首 と腹の異常を治す。 |
屈 型 |
両肩と上あごが凝る。 心配性。 肺炎、前頭痛、風邪を引きやすい。 |
腰椎一番、五番に刺激を与 え、肩と恥骨の異常を治す。 |
月経が異常に多くなったり、長くなったり、月経時以外にときどき出血する。
次第に大きくなると、腸や膀胱、血管などを圧迫するから、排尿、便通に異常が起こり、足が痛んだり、むくみを生ずる。
原因は精神的ストレス、とくに性的不満からくる場合がある。したがって独身の人に意外に多い。
そして、酸性食過剰の人が圧倒的に多い。膨張性の病気だから、体質的には陰性タイプが多く、強陰性の甘いものや果物の好きな人、それでいて強酸性の肉類も好きな人が多い。また陽性もある。
体はみんな重心の左右いずれかへの偏り、腰のねじれ、あるいは骨盤のゆがみが非常に大きい。
しかも、宿便が溜まっている。悪血、あるいは便秘も原因している。
子宮筋腫は手術で取り除いたが、やがて乳ガンになったという人があるように、子宮筋腫の人はガン体質と一脈通ずるところがある。
調息集中法(第2章の中の「慢性病の一大原因は毒の蓄積」の【調息集中法】参照)で精神的ストレスを取り除く。
食事は徹底的に、アルカリ性食、少食にする。白砂糖、果物などの陰性食品をやめて、玄米、根菜、海藻、豆製品などの陽性食にする。
力学的ひずみは修正体操(『医者いらず体操法』105ページ)で治す。さらに柔軟化体操(『医者いらず体操法』154ページ)や生理異常を治す体操を行う。
宿便排出健康食品”ヨーグルゲン”(第2章の中の「慢性病の一大原因は毒の蓄積」参照)、補助健康食品”ハイレーベン”(第3章 ゆがみを正せば慢性病は治せる Ⅰ消化器系 ②肝臓病「肝臓病の人は大食いで体の右側が縮んでいる」参照)の飲用は必須条件。重症の人は断食または半断食(第2章の中の「慢性病の一大原因は毒の蓄積」参照)。
手術は不要。手術をしても他に形を変えて病気が出てくるからだ。
【陽性タイプ】
肉食党、塩分党、油加工食党に多い。
「セックスは脳で行われる」といわれるように、精神的影響がきわめて大きい。
食べ過ぎの糖尿病患者にこの症状が多いことからわかるように、食べ過ぎは大きな原因となる。酸性食もダメ。陰性食も大きな原因となる。
不感症、インポテンツの人は一般に足腰の力が弱く、足の親指の力が抜けている。逆重心型に多い。したがってべた座りから寝て足首をもって起き上がれる腹筋運動ができない人が多い。
早漏の人は、腰椎三番を中心としたねじれ型である。
”マラソンインポ”つまりマラソンをやりすぎると、不感症やインポになる場合もあるといわれているが、私にはその経験がないし、「本当かな?」と思う。
調息集中法(第2章の中の「慢性病の一大原因は毒の蓄積」の【調息集中法】参照)を毎日30分以上、朝夕行う。これでご老人でも、大勢の人が治っている。腹式呼吸が生殖器の血行をよくし、精神的緊張を解くからである。
食事は少食、アルカリ性食で、陰性食をやめて、玄米、根菜、海藻、豆類、濃緑葉菜、小魚、貝などにする。
力学的ひずみは修正体操(『医者いらず体操法』105ページ)で治す。また生理異常を治す体操はセックス強化体操でもあるから実行する。
宿便排出健康食品”ヨーグルゲン”(第2章の中の「慢性病の一大原因は毒の蓄積」参照)は、全身の血行活力を増し、ひいてはこれらの病気に著効がある。
全く眠れないということは、元来ありえないことで、不眠症とは、浅い眠りしかできないことへのこだわりが原因である。
深い眠りは大脳の新・旧皮質が活動を休めている状態で、眠れないのは、これを邪魔する刺激、条件が心身や生活の中にあるということだ。
旧皮質は欲望・本能・感情の根源で、内臓とも関係しているので、感情がいら立っていたり、内臓に異常があると、それに刺激されて興奮緊張するためによく眠れないのである。
大小便が溜まっていたり、胃の中に食物が入っていたり、筋肉がこっていたり、部分疲労があったり、血行の不順があっても、それらが刺激になって眠れない。
早くよく眠るためには筋肉がゆるみ、呼吸が静かになり、副交感神経にバトンタッチされることが必要である。
したがって調息集中法(第2章の中の「慢性病の一大原因は毒の蓄積」の【調息集中法】参照)の変形(集中を除く)を寝る前に必ず行うとよい。これによって副交感神経にバトンが渡されるというわけである。
食べ過ぎ飲み過ぎをしないこと。少食にして、カルシウムの泥棒である酸性食をやめ、カルシウム豊富な食事にする。
夕食から寝るまでの時間を長くとり、胃を空にして寝る。夜食などもってのほかである。
寝る前になるべく排便しておく。
力学的ひずみの修正体操(『医者いらず体操法』105ページ)をしておく。
また、床(とこ)に寝て枕をはずし、仰向けに寝る。
不眠症を治す体操を毎日行う。
なお生の玉ねぎは不眠症に効果がある。スライスにして醸造酢と植物油と純正醤油で味つけをするとおいしい。
運動不足で「眠れない」という人があるが、そういう人は寝る必要がないのだ。「起きて仕事をしなさい」ということなのである。
なお、寝起きの悪い人は陰性体質である。
不眠治療体操は肩・首,上背部、胸、みぞおちの緊張をほぐし、骨盤をゆるめる方法である。
これは多くの場合、首のうっ血やひずみ、頭蓋骨の下垂から起こるが、内臓の故障から起こる場合もあり、それぞれの関連頭部が痛む。
また脳は休息時に呼吸で吸った酸素の四分の一を消費するので、酸素が不足すると頭痛・頭重を起こす。その典型は酒類の飲み過ぎである。
少食の人で頭痛は聞いたことがなく、食べ過ぎも原因となる。
力学的ひずみは、首や頭の血行を悪くするから、頭痛・頭重の原因となる。
便秘していたり、宿便のためになる人もある。
調息集中法(第2章の中の「慢性病の一大原因は毒の蓄積」の【調息集中法】参照)は酸素を十分に供給するので頭痛を治すために絶大な効果がある。
食事は少食のアルカリ性食にする。酸性食は酸素をたくさん要求するのでやめる。一般に陰性の人の方が陽性の人より頭痛や頭重を訴えるので、陰性の人は特に陽性食を心がけよう。
力学的ひずみは修正体操修正体操(『医者いらず体操法』105ページ)で治す。つぎの頭痛・頭重を治す体操は著効があり、頭も冴える。
宿便排出健康食品”ヨーグルゲン”(第2章の中の「慢性病の一大原因は毒の蓄積」参照)を飲み、重症の人は断食か半断食(第2章の中の「慢性病の一大原因は毒の蓄積」参照)をする。
頭痛には、脳自体に異常がある場合と、脳以外に原因がある場合に大別できるが、以下の体操(後述)は脳以外に原因のある場合のものである。
一番多い原因は、首のこりとゆがみ、頭蓋骨の下垂からくるものである。
偏頭痛は、体のゆがみや痛む部分と関連した内臓の異常からくる。頭痛・頭重は、直接的には、脳血管の異常緊張から起こるので、それを起こしている原因の姿勢のゆがみ・宿便・内臓の異常・心理的原因(心の混乱)・飲食の間違いを正す必要がある。
ここでは、肩・首の緊張・こりをほぐし、頭蓋骨のたるみを締め、下垂を正す方法を中心に組んである。
脳と腹部との関係を示すと、前頭部は胃、肝臓、心臓と、頭頂部は肛門、生殖器と、側頭部は腸と、後頭部は腎臓と、関連が深い。
関節リウマチには急性と慢性とがあり、膝関節に来るものと、足、手、肩、指の関節に来る多発性とがある。結核性、淋毒性、梅毒性もある。
筋肉リウマチは肩の筋肉に来ることが多く、そのほか、腰、手足の筋肉が痛み、歩く時だけ痛むのや、押すと痛んだり、仕事をしているときは痛まないが寝て目が覚めると痛んだり、冷えると痛んだり、天候不順などによって痛む状況が異なる。
酸性かつ陰性病である。つまり飲食の間違いが原因で甘党に多い。だから炊いて腎臓をやられている。
みんな体が力学的にゆがんでいる。運動不足である。
毒のかたまりで、気体性、液体性、固体性すべての毒が溜まっている。
断食または半断食(第2章の中の「慢性病の一大原因は毒の蓄積」参照)で治すのがベストである。
宿便排出健康食品”ヨーグルゲン”(第2章の中の「慢性病の一大原因は毒の蓄積」参照)を飲み、ひずみ修正体操(第2章の中の「治病はあらゆる学問分野の総力戦だ」を参照)を行い、少食、アルカリ性食・陽性食にし、酸性食・陰性食をやめ、ラドン風呂(第2章の中の「病気は治るのが当然、手遅れ・体質・遺伝はない」を参照)に入って、調息集中法(第2章の中の「慢性病の一大原因は毒の蓄積」の【調息集中法】参照)を行う。私の指導によりわずか一週間で両手が肩までしか上がらなかったリウマチ患者が治った例がある。
また私の恩師、故沖正弘先生の指導により、リウマチ専門医師の奥さんで7年間リウマチで手が動かなかった人が、わずか10日で治った人がいる。
患者のご主人のリウマチ専門医は治った理由として次のことをあげている。
①リウマチは動かしてはいけないものと考えていたが、動きまわり、動かしたからこそ動くようになった。
②リウマチは冷やしてはいけないと思っていたが、冬でも体をできるだけ動かした後に水風呂に入れた。これは冷やすのではなく、体の内側から温める力を呼び起こしているのだ。
③病院ではすべて薬で解決しようとするが、長年の薬漬けの薬害のために治ろうとしても治れなくなってしまった。その毒抜きの方法を知らなかった。
朝早く起きて一日中いろいろ体を動かし、汗や便にして出してしまう。それでも毒が抜けない人は断食させるから毒が抜けないはずはない。
現代医学のリウマチ専門医も自分の奥さんのリウマチが治せず、はるかに合理的な療法に対して完全に脱帽したのであった。
坐骨神経痛では、尻から膝、すねの後ろ側に沿って嫌な痛みがある。
顔面神経痛では、発作的に痛むことが多く、額から眼の上下、鼻の下、上あご、下あごのあたりなど三叉神経の三本の枝のいずれかが痛む。
肋間神経痛では、胸のあばら骨のところが痛み、ひどい時には息ができないほどである。痛む部位が移り変わって、背中が痛むとその翌日は脇の下が痛いという風になるものと、一定の部位が痛むのとがある。
痛風は長脚側の親指が痛む。神経痛は体の力学的ひずみによるものが大部分である。
痛風は肉食過剰、動物性蛋白過剰。重心が左右いずれかに偏っている。
坐骨神経痛、肋間神経痛は腰痛・背痛の治し方と同じ。顔面神経痛は肩こり・首のこりの治し方、および頭痛・頭重の治し方と同じ。
痛風は、酸性・陽性食をやめ、アルカリ性・陰性食にし、力学的ひずみの修正体操をする。
原因は精神的ストレス、自己中心的なものの考え方などが考えられる。
また呼吸が交感神経型で、息を吐くことがうまくできていない。
いっぽう食べることでストレスを解消しようとする場合もある。酸性食過剰で一般に陰性食過剰タイプに多い。
力学的ひずみは、重心が上がっていて、上半身、とくに手、首、肩、顔に力が入っている。右短脚型が多い。ねじれ型もある。しかも便秘症で宿便が溜まっている。
これらを治すには調息集中法(第2章の中の「慢性病の一大原因は毒の蓄積」の【調息集中法】参照)を毎日朝夜30分以上、できれば1時間行う。これにより精神的ストレスを解消し、呼吸を副交感神経型にする。
できるだけ少食にする。それには右肩が下がるように修正体操(『医者いらず体操法』105ページ)をする。酸性食、陰性食をやめて、アルカリ性陽性食にする。
宿便排出健康食品”ヨーグルゲン”(第2章の中の「慢性病の一大原因は毒の蓄積」参照)を飲み、断食または半断食(第2章の中の「慢性病の一大原因は毒の蓄積」参照)を行う。
力学的ひずみは修正体操(『医者いらず体操法』105ページ)で正す。とくに重心を下げ、足腰に力がこもり、上体の力が抜けるようにする。
以上の方法で、休職していたノイローゼ患者を数人治した指導経験がある。
「皮膚は内臓の鏡」とか「皮膚病は肝臓病の一つ」といわれるように、皮膚は内臓とくに肝臓、腎臓と関係している。
体内にある毒が肝臓、腎臓で処理されて大便や小便となって体外に排出されているが、肝臓の機能が低下して処理しきれなかった毒素が皮膚から出てきたのが皮膚病である。したがって皮膚病は自然良能作用の結果であって、原因は主に肝臓の機能低下であるから、内臓を治せば自然に治る。
また恥ずかしいと顔が赤くなり、恐怖のときは「身の毛もよだつ」というように、皮膚は精神的影響を敏感に受ける。怒りやイライラが肝臓を害するのだから、これは当然である。
したがって調息集中法、アルカリ性食、ひずみ修正体操など前述の肝臓病の治し方と同じ方法をとればいいのである。
乳児の頭のかさぶたから、小児、成人と年齢によって症状は異なる。成人では、皮膚がかたくなり、がさがさして、色がつく湿疹で、皮膚の脂肪が少なくなっている。夏はよいが冬にひどくなる。
この病気の患者は精神的に非常に不安定で、それは会って話をしていればすぐわかるくらいである。
みんな酸性食品が好きである。陰性タイプと陽性タイプがあるが、概して甘党果物党の陰性タイプが多い。
また、肝臓病と同様に右側近の縮んだタイプが多い。足腰は弱く、腹圧が低い。
アトピー性皮膚炎は内臓で処理しきれない毒素が体表に出てきたものだから、患者は毒素を体にいっぱい溜めているわけだ。
だから毒抜きが前提条件である。つまり、宿便排出健康食品”ヨーグルゲン”(第2章の中の「慢性病の一大原因は毒の蓄積」参照)を飲み、重症あるいは即効を望むなら断食または半断食(第2章の中の「慢性病の一大原因は毒の蓄積」参照)を行う。昔から断食で治らない皮膚病はなかった。
調息集中法(第2章の中の「慢性病の一大原因は毒の蓄積」の【調息集中法】参照)で気体性毒素を排出し、精神の安定を得て、副交感神経型にする。
食生活は、少食、アルカリ性食にして、陰陽のバランスをとる。酸性食は徹底的にやめる。補助健康食品”ハイレーベン”(第3章「ゆがみを正せば慢性病は治せる」「Ⅰ 消化器系」「②肝臓病「肝臓病の人は大食いで体の右側が縮んでいる」参照)の同等品と森林エキス”バルト”(第3章の「Ⅴ 耳鼻系」の「②アレルギー性鼻炎」参照)でアトピー性皮膚炎を治した人もいる。
力学的ひずみは修正体操(『医者いらず体操法』105ページ)で正す。さらに内臓強化体操を行う。その他肝臓病の治し方、腎臓病の治し方を参照されたい。
①白ナマズ:肝臓の機能低下が原因。断食に次ぐ玄米・生菜食で治る。肝臓病の治し方と同じ。
②水虫:過食、酸性食、動物性蛋白質過剰、力学的ひずみが原因。少食、アルカリ性食、菜食、ひずみ修正体操がポイント。
京大医学部名誉教授、北野病院院長、長石忠三医博は、自身の長年の水虫を次の酢療法で5~6日間で治した。つまり食酢と温湯を半々に混ぜて容器に入れ43度くらいの温度に保持して30分つけるだけ。
もう一つの例では、水虫患部を湯でよく洗い、乾かしてからヘリクロゲン(葉緑素)の濃厚水溶液を患部に薄く塗り、そのあと粉末酵素を上からはたくように振りかける。これで一週間で水虫を治した人もある。
③ニキビ:これは青春のシンボルではなく、腸と肝臓が悪いのが原因。とくに便秘や宿便による場合が多い。宿便排出健康食品”ヨーグルゲン”(第2章の中の「慢性病の一大原因は毒の蓄積」参照)などで治った人は多い。重症は半断食(第2章の中の「慢性病の一大原因は毒の蓄積」参照)をすること。
④若ハゲ:動物性蛋白質とくに肉類過剰。
⑤ソバカス:白砂糖の毒
⑥シミ:動物性食品の毒
⑦イボ:陰性な蛋白の毒。玄米、ハト麦で治る。
⑧ホクロ:動物性の陽性の毒。力学的ひずみによりうっ血したところにできやすい。
以上に肥満している人は自律神経とホルモンの働きがアンバランスになっている。その原因を大別すると、①病気、②異常食癖、③運動不足、④排泄不完全などである。
したがって、単一な方法、たとえば食事だけで痩せられるわけがない。
肥満には次の三つのタイプがある。①水ぶくれ、②脂ぶくれ、③糞ぶくれ、である。
水ぶくれは陰性の飲食物の過剰摂取、脂ぶくれは動物脂肪の過剰摂取、糞ぶくれは便秘症または宿便によるが、共通している点は、みんな骨盤が開きっぱなしであることだ。
食物の種類では、陰性、酸性の食物は、筋肉や内臓をゆるめて拡げる物が多く、体を冷やすものが多いので、新陳代謝がにぶくなり、中性脂肪や老廃物を体内に溜めやすくなる。とくに白砂糖、白米、白パン、果物などの陰性食のとり過ぎは、肥満の大きな原因になる。
宿便排出健康食品”ヨーグルゲン”(第2章の中の「慢性病の一大原因は毒の蓄積」参照)などで古便、宿便を排出しただけで痩せた人は非常に多い。即効を望むなら、断食または半断食(第2章の中の「慢性病の一大原因は毒の蓄積」参照)をする。
復食しても玄米、根菜、海藻、豆類、緑葉菜などの陽性食にし、同時に骨盤、肋骨を閉めることがポイントである。それには肥満を治す体操を実行すること。この体操をしっかりやって体を締めないと再び肥満になる。
私の健康教室では、真面目に実行した人はみんな服を作り直さねばならないほどスマートになり、オジン・オバンも若者のようにさっそうと歩いている。
肥満の原因にはいろいろあるが、共通している力学的特徴は、肋骨、腸骨我、拡がっていて、閉じる力が弱く、筋肉の収縮力が弱いことである。
認知症老人は大都市圏では65歳以上の4~5%、全国では50万人に達する。いまや重大な慢性病の一つとなった(当時)。
認知症には脳の血管性障害(脳軟化)と脳自体の老化(アルツハイマー型)が二大原因で、そのほか使わないために機能しなくなる廃用症候群、頭を打って出血した血液が固まったために起こる硬膜下血腫などや原因がはっきりしないものなど、種々の認知症がある。
日本では認知症老人中脳軟化型が6割、アルツハイマー型が2割、その他の原因が2割。欧米では脳軟化型が2割、アルツハイマー型が7割、その他が1割となっている(当時)。
年をとると誰でも忘れっぽくなるが、昔のことはハッキリ覚えているのに、
昨日のことが思い出せないといった程度の物忘れは、40代後半からの老化現象で認知症のうちに入らない。
意味もなく外をうろついたり、食事をしたばかりなのにそれを忘れて何回も食事を要求したり、自分の妻や子供の名前も忘れてしまう、というようなのが典型的な認知症である。
血管性の認知症は障害の起こった部分の機能は低下するが脳全体がやられるわけではないので、人柄など変わることはなくある日突然起こる。ところがアルツハイマー型は脳全体がやられてしまうので慢性的に進行し、最近ちょっと物忘れが多くなり、だらしがなくなったかなというときまで気がつかないことが多い。
認知症の記憶喪失は社会生活が成り立たなくなるところまで記憶が失われ、知能が低下し、人格まで変わってしまうところに問題がある。
アルツハイマー型の症状は三段階に分けられる。初期の段階では、人格の変化と記憶障害が起こる。中期になると、数分前のことも忘れるなど記憶障害がさらに進行するとともに、正しい時・所・人の識別ができなくなったり、作話症状が出てくる。徘徊・出歩きをするようになる。後期になるとすべての症状がさらに進行し、失禁や食事をとったり排泄したりすることなどの最小限の機能まで失われてしまう。
血管性の方は脳の神経細胞に栄養や酸素を送る血管が動脈硬化を起こして詰まりやすくなる脳梗塞や血管が破れて出血する脳出血が直接原因で、その部分の機能が低下するために起こる脳軟化症である。
アルツハイマー型は神経細胞内でつくられる神経性蛋白質が何らかのはずみで変性を起こし、本来の役目をしなくなるアルツハイマー神経原繊維変化と、脳全体に黒っぽい斑点ができ、神経細胞が急激に減少し、萎縮してしまう老人斑という二つの現象が同時に進行することによって引き起こされる、と言われてきた。
特殊な装置で認知症老人の脳内の血流量を測ってみると、健康な老人に比べて脳軟化型は40パーセント以上、アルツハイマー型でも30パーセント近く、血液の流れが悪くなっていた、というデータがある。
脳軟化型は血管の先が詰まり脳細胞がやられてボケる。つまり電力が落ちてコンピュータが動かなくなったようなものである。
これに対してアルツハイマー型はコンピュータのICが先にやられ、エネルギーがいらなくなったために血流が低下するもので、二次的なものといえる。
大脳の頭頂葉は知覚に、後頭葉は視覚に、側頭葉は聴覚と情緒に関係し、前頭葉には運動を指令する中枢がある。アルツハイマー型認知症では、まず頭頂葉から後頭葉にかけて異常が現れ、そこの代謝が正常の半分に落ち、その後前頭葉が侵される。
脳軟化型認知症は、障害を受けた場所に異常が出るために、患者によって異なったパターンを示す。
東京都老人総合研究所、松崎俊久氏によれば、「明治生まれの女性たちは常に家に閉じこもり、非社会的な生活を生涯にわたって送ってきた。その結果、老後の精神状態が非常に不活発になっている。そのため女性に認知症が多い。しかし水商売の女性は認知症になっていない。女性の社会進出は認知症防止に役立つだろう。男性でも社会活動をやめて盆栽いじりをし始めると要注意である。また信心の世界に入った人の中にも認知症が多い」ということである。
血管性の認知症は動脈硬化であり、脳梗塞(脳軟化)で脳の血管が詰まって、そこから先へ血液が通わなくなるのだから、血液が汚れ、流れの悪くなる酸性食品の摂取過多、過食、陰陽のアンバランスが必ずある。つまり動脈硬化、高血圧、糖尿病などの食事がここに原因している。
アルツハイマー型の認知症については、和歌山県立医大、八瀬善郎教授らの研究によって、アルミニウム過多、かつカルシウム不足が一因となっていることが明らかになってきた。
アルツハイマー型の認知症患者の脳組織には二本の糸がロープ状により合わさった形の物質が脳のあちこちに見られる(健康な老人では側頭部に少しあるだけ)。これはアルツハイマー神経原繊維変化とよばれるが、これがアルミニウム沈着と関係している。
死後の分析から脳1グラム当たりのアルミニウム量はアルツハイマー型認知症患者が33.5ミリグラム、その他の病気の老人が18.8ミリグラムで、認知症患者の脳には対照群の1.78倍もアルミニウムが沈着していた。
他方腎不全で人工透析している人の”透析ボケ”は、透析によって骨が弱るのを保護するために服用するアルミニウム剤が脳に沈着するためと考えられている。
脳には”血液脳関門”という関所があって、有害な物質が脳に入り込むのを阻止する仕組みになっている。
アルミニウムがどうしてこの関門をくぐり抜けるのか。八瀬教授によると、私たちの日常のカルシウム摂取量が少ないと血中濃度が下がる。これを政治上に保つために、体は骨からカルシウムを溶かし出してくるが、このとき働くのが副甲状腺ホルモン(パラソルモンという)である。ところがこのホルモンは同時に脳細胞の膜の透過性を高める。それによって有害なアルミニウムでも脳内に入ってしまうからである。
つまり、カルシウムの泥棒である酸性食品の過食と、日常の食事にカルシウム豊富な海藻、小魚、貝、根菜・葉菜が不足し、そのうえ、アルミ鍋が使われ、鉄鍋を使わなくなったせいであろう。
また、老人の運動不足は、血行不良、うっ血を起こす。これも一つの大きな原因となっている。
東京大学医学部附属病院分院神経科、中村豊氏は「脳の循環を活発にしたり、よい環境をつくってあげることによって進行を少し遅らせることができるかも知れない。自信や希望を失わせたり、孤立させるような環境は絶対禁物。また仲間をつくること。人間は生涯成長していくという考え方が必要。老年になるといろいろな機能は衰えていくが、精神的・社会的な発達は続いている」という。
できれば老人にもこの世になくてはならない存在としての責任ある役割分担をさせた方がよいわけだ。「年寄りはこき使え!」といわれるのもそのためである。
調息集中法(第2章の中の「慢性病の一大原因は毒の蓄積」の【調息集中法】参照)で脳に酸素を十分供給し、自律神経のバランスをとることは非常に有効であろう。
また食生活として、白砂糖、白米、白パン、肉などの酸性食、陰性食をやめて、アルカリ性食、陽性食の少食にする。玄米が食べられなければ、ミキサーにかけたり、そばなどにすればよい。そしてとくに海藻、小魚、貝、根菜などのカルシウム豊富な副食にし、アルミ鍋をやめて鉄鍋で料理する。
運動はできる範囲で体を動かすほうがよい。とくに脳は足と関係しているので、できるだけ歩きたいものだ。
アルツハイマー型認知症を攻略する武器はアセチルコリンという神経伝達物質である。認知症患者の脳ではアセチルコリンの働きが悪いことが分かってきた。
アセチルコリンはシナプスの発信側でつくられ、受信側の突起や神経細胞にとびこんで情報を伝えるのだが、認知症老人の脳では受信側は正しく働いているのに発信側に異常が生じ、アセチルコリンの生成能力が低下し、情報がうまく伝達されないのである。
それも側頭葉や海馬(中央の深い部分にある)など記憶に関係のあるところでとくに低下している。
このアセチルコリンを増やすのにもっともよいのはレシチンである。レシチンはリン脂質で、分解されると二分子の脂肪酸と、コリン・グリセリン・リン酸を各一分子生ずるが、コリンがアセチルコリンの原料となる。
京都大学医学部、中村重信助教授の実験では、ラットの餌にレシチンを混ぜて1週間食べさせたところ、アセチルコリンが一挙に3倍近くにはね上がり、認知症に関係しているγ(ガンマ)・アミノ酪酸やドーパミン(認知症患者では正常の半分近くに減少)も1.2~1.8倍に増加したという。
アメリカの学者のデータでも、レシチンの服用で認知症老人が40パーセント以上よくなったという。
なおレシチンは食物では大豆や卵黄に多い。薬剤として健康食品店や薬局でも売っている。
また先に述べた黒斑は過酸化脂質によるリホフスチンだからビタミンEが有効である。したがって認知症の薬はカルシウム、レシチン、ビタミンEということになる。
もちろん宿便排出健康食品”ヨーグルゲン”(第2章の中の「慢性病の一大原因は毒の蓄積」参照)など、補助健康食品”ハイレーベン”(第3章「ゆがみを正せば慢性病は治せる」「Ⅰ 消化器系」「②肝臓病「肝臓病の人は大食いで体の右側が縮んでいる」参照)または同等品は必須条件である。